【緋彩の瞳】 2015年02月

緋彩の瞳

2015年02月の更新履歴

2015年01月2015年03月

みちる×レイ小説] 名前を呼んで ④

 概要: おしゃれなカフェに入って、みちるさんと同じサンドウィッチのランチセットを頼んだ。「ねぇ、みちるさんは、お休みの日はいつも何をしているの?やっぱり画集を沢山持っていて、眺めたりするの?」「画集は持っているけれど、時々眺めるくらいよ。お休みの日はヴァイオリンのレッスンをして、あとは買い物に行ったり、泳ぎに行ったり」「そっか。泳げるんだ。そういえば、亜美ちゃんがプールで会ったって言ってたわ」「えぇ。えっ...

みちる×レイ小説] LOVER

 概要: 「ねぇ、レイ」その声が好き落ち着いた、大人の人の声の色音に色があるとみちるさんが教えてくれる「レイ」「ん?」「どうしたの?」声に艶があるって、みちるさんが証明している「何が?」「……この状況」名前を呼ぶ声を聞いていたいからソファーにゆったりと腰を下ろしていたみちるさんの膝の上に乗って、抱き付いて、その唇の傍に耳を近づけたまま「別に」「誘っているの?」「今、お昼よ」「じゃぁ、甘えたいの?」「……そうかも...

みちる×レイ小説] 名前を呼んで ③

 概要: 「………」みちるさんは、とても熱心に絵を観ている。レイは暇つぶしになればって思ってみたけれど、あぁ、綺麗な絵。っていう感想以外に思いつくことも、心揺さぶるようなことも、まったくもって生まれそうになかった。亜美ちゃんは朝から、勝手な行動をしないこと、興味なくても、みちるさんと歩幅を合わせることをきつく念を押してきたし、美奈からも、変なナンパに合わないようにとか、迷子になるなとか電話がかかってくるし、う...

みちる×レイ小説] 名前を呼んで ②

 概要: 「みちるさんって勇気あるのね」「……何のことかしら?」何となく誘ってみただけなのに、思いのほか彼女は、それほど深く知り合わない関係のみちると遊ぶことに抵抗がないようだった。断られても構わないと言うつもりでいたから、戸惑いが少しある。「レイちゃん、自分勝手に迷子になる人なのに。……頑張ってね」「え?頑張る?」「亜美ちゃん、人聞きの悪い」唇を尖らせながら、子供みたいに亜美に向かって拗ねている。方向音痴なの...

みちる×レイ小説] 名前を呼んで ①

 概要: 「レイちゃん!」お団子頭の子、うさぎが彼女をそう呼んで、腕に抱き付いてしがみついた。気配があるということを知っていたのか、背後からの軽い衝撃にも、驚きもしないで歩みを止めたりもしない。「うさぎ、亜美ちゃんたちは?」「置いてかれた」「何したの?」「別に、ちょっと、居残って先生に宿題忘れたのを怒られていただけ~」「それは、“別に”じゃないでしょ」小言を言いながらも、振りほどこうとしない。そのままあのゲー...

ポイ捨て小説] 傷跡 END

 概要: 「………レイ。レイ、ごめんね。ずっと、ずっとあなたをこんなにも苦しめて、……私……私のせいで…」忘れたままでいてくれたらと願ったのは想い出してしまったレイの涙を、見たくなかったからだそのエゴは結局、自分に返ってくるこの涙を受け入れることを拒否していたからあの別れた夜、レイは涙を見せなかったみちるがボロボロと泣き崩れて縋ったレイは、一粒の涙も見せずに去っていったレイが独りで背負って、みちるが押し付けた別れが...

ポイ捨て小説] 傷跡 26

 概要: 朝、レイはおじいちゃんと朝食を食べた後、居間に呼び出された。「なんじゃ、その真っ赤な目は。出ていくことに怖気づいたのか?」「……おじいちゃん、昨日、記憶を取り戻しました」「おや、それでか?じゃぁ、転入手続きを止めんと。なんじゃ、お前、だったら起きてすぐに言うべきことじゃろ?」おじいちゃんはあきれ返った声だ。相変わらず、おじいちゃんは淡々としているし、レイが何をしようとも、何を願おうとも、好き勝手にさ...

ポイ捨て小説] 傷跡 25

 概要: 身体の震えで目が覚めた。激しい頭痛と吐き気、めまい、いろんなものが身体を襲い、部屋に這うようにして戻ってきて、それからこの体制で倒れこんでいた。酷く寒気を覚えて、腕を伸ばす。目を開けているのにあたりは暗い。夕方になる前に戻ってきたはずだけれど、すっかり夜になっている。止まらない腕の震えを摩り、テーブルに手をついて何とか立ち上がり、明かりをつけた。眩しさを瞬間に覚えて、それでもすぐに暖房を入れる。冷...

ポイ捨て小説] 傷跡 24

 概要: 割れんばかりの拍手が身体を襲って、レイは意識を取り戻した。周りの人がみんな、立ち上がっている。必死に椅子から逃げるように、足を何とか動かして、会場から出た。コートも羽織らずに、壁伝いに歩いて、冷えた風を受けながら、外に出る。歩いている途中、大きな通りでタクシーを捕まえた。火川神社と告げて窓に頭を押し付けて、こわばった身体からため息を逃がした。「……レイが?」「うん、たぶん」楽屋に来た美奈子たちは、会...

ポイ捨て小説] 傷跡 23

 概要: 復帰の仕事は演奏会だった。150人程が入る会場で、クラシックの誰もが知るところのものばかりを集めてセットリストを作り、まずは無難なところからということだ。2月も中旬に差し掛かった。レイとは一切連絡を取らないでいる。レイからも何もない。美奈子たちも会わないでいるようだ。おじいちゃんからは、レイは2月20日に新幹線に乗って、親戚の家に行くという連絡をもらっている。次の日に形だけの転入試験を受けて、そのままお...

ポイ捨て小説] 傷跡 22

 概要: 手にしていた携帯電話の不在着信を見てみた。聞き覚えのあるような無いような名前と、時々愛野美奈子や、天王はるかという名前。みちるさんの着信は記録されている間にはない。未読のメールの中にもみちるさんの名前はない。そして、仲間という区分の中には、海王みちるという名前が1通も見当たらなかった。その他や、家族というところにも見当たらない。とても仲が良かったと周りが言っていながらも、海王みちるという名前のメー...

ポイ捨て小説] 傷跡 21

 概要: ルナとアルテミスはレイの蒲団に潜り込んできたので、取りあえず探しに来てくれるまでは預かることにした。もしかしたら、勝手に帰ってしまうかもしれないけれど、猫たちはとても慣れた様子でレイの部屋をウロウロしている。朝、猫に与えることができそうなものはないかとキッチンの棚を手あたり次第開けると、飼っていないはずなのに、キャットフードのストックがあった。それを小皿に乗せて食べさせて、それから部屋でみちるさん...

ポイ捨て小説] 傷跡 ⑳

 概要: 「……猫、置いて帰っちゃった」みちるさんは俯いて、何かを我慢しているような感じだった。レイに言いたいことがあったのだろう。過去のことで、言いたいことがきっとたくさんあるのだろう。それでも、みちるさんは何も語らずに、逃げるように帰っていった。聞きたいと言う気持ちもあるけれど、楽しい過去ではないような気がした。あの表情は苦しそうにしか見えなかった。それは過去が苦しいのか、それともレイが忘れてしまっている...

ポイ捨て小説] 傷跡 ⑲

 概要: 1月も残り少ない。手足は完治している。神社で生活をするようになっても、記憶が戻ることはなかった。だけど、最近は、ここで暮らす毎日というものにそれほどの怖さを感じなくなってきている。レイのことを知っている人がいきなり訪れることもなければ、神社の自分の部屋にいる限りは生活に困ると言うこともない。みちるさんからは、相変わらず毎日、レイの様子を聞いてくる電話が入ってきて、元気、大丈夫と繰り返すだけ。あのカ...

ポイ捨て小説] 傷跡 ⑱

 概要: 夏休みの間は、麻布を離れてうさぎたちとペンションで過ごした。そんなことをしたいなんて望んでいなかったけれど、食事を取らず、ろくに眠れない日々が続き、たぶんそれらのせいで外見に影響が出てきたらしく、美奈が腕を掴んで引きずるようにして、山奥に連れ出してくれた。5人で自炊をして、川で遊んで、花火をして、宿題をして、枕を並べて眠る。うさぎは夏休みに衛さんが帰ってくるはずなのに、麻布に戻ろうともしないし、話...

ポイ捨て小説] 傷跡 ⑰

 概要: 「みちる、入るわよ?」せつなは返事を聞くつもりはなく、ノックしてすぐに扉を開けた。「………何?」流石にベッドの中にうずくまっていると言うことはなかったけれど、少し意識をどこか過去の幸せな時間に奪われていたようだった。「何って。部屋を探しに行くから、ついてきてって言ったのは、みちるでしょう?」「あぁ……、そうだったわね」「しっかりしなさい。仕事を再開させるって、自分から言い出したのよ。そのための一歩でし...

ポイ捨て小説] 傷跡 ⑯

 概要: 「…………ごめんなさい、あの。借りていたものを……返しに来ただけで……」あまりおいしいと思えない夕食を食べて部屋に戻ると、“仲間”と言われていた人の1人がレイの部屋の中にいた。あまりに驚きすぎて、声も出せなくて、ただ、固まってしまった。それを見て彼女は一歩後ろに下がって、それから鞄から何かを取り出して見せてくれる。「すぐ帰るから、ごめん、おじいちゃんから、来ないでって言われてたんだけど。その、ごめん、前に持...

お知らせ] 30の質問

 概要: 火野レイを愛する人へ30の質問1.レイちゃん大好きになって、どれくらいでしょう?2.原作、アニメ、実写、ミュージカル。好きなレイちゃんの順位をどうぞ。3.レイちゃんの好きな食べ物と嫌いな食べ物は、すぐに言えますか?4.原作のフォボスとディモス、ガーディアンのときの見分けが付いたりしますか?5.前世でのマーズとジェダイトは、どういう関係だったでしょう?6.原作の初キッス?の相手、海堂氏をぶっちゃけてどう思い...

ポイ捨て小説] 傷跡 ⑮

 概要: 落ち葉もほとんどない火川神社。長く住んでいたと言われても、やっぱりどこに何があるのかは、思い出さなかった。みちるさんに連れられて、レイはおじいちゃんの元に帰ってきた。「レイ。おー、元気そうだ。なんだ、ちょっと太ったな。うん、それでもまだ、もっと食べた方がいいなぁ」「こんにちは、おじいちゃん」とてもにこやかに、おじいちゃんはレイを迎えてくれた。レイは丁寧に頭を下げる。「なんじゃい、そんな形式ばったこ...

ポイ捨て小説] 傷跡 ⑭

 概要: 散歩から帰って、30分ほど最後に練習をして、みちるはレイの前に立った。レイは背筋を伸ばして、楽しそうにみちるを見つめてくれる。1か月前、誰も何も見つめようとしなかった。その瞳が未来を見つめ、光り輝こうとしている。「じゃぁ、レイのために。プレゼントのお返しね」拍手ができない代わりに、レイは右手で膝を叩いてくれた。誰もが知っているクリスマスソング、クリスマスによく聞く定番の曲を連続して演奏した。ツリーや...

ポイ捨て小説] 傷跡 ⑬

 概要: 車のエンジン音がして、たまらずみちるは玄関を飛び出した。「レイ」助手席から出てきたレイは、手に紙袋をぶら下げていて、何か買い物を楽しんできたのだと言うことがわかる。何かに思いつめて、はるかに助けを求めたと言う感じじゃなくてよかった。「みちるさん。ごめんなさい、電話に気が付かなかった」「心配したわ」「はるかさんと、お買いものをしてきたの」「………そう。レイがどこに遊びに行っても構わないけれど、できれば...

ポイ捨て小説] 傷跡 ⑫

 概要: 「レイ、おはよう」「おはよう、みちるさん」12月も後半に入った。この家での生活も、リズムが生まれてきている。朝は手作りのマフィンやパウンドケーキ、パンケーキ、そう言ったものと果物を食べたあと、レイはソファーに腰を下ろす。みちるのCDを聞いた後にマッサージをする。そのあと、ランチを作り始めると、レイはそれをぼんやりと眺めている。そして少し寝て、起きたら散歩に行く。その間にみちるはヴァイオリンを練習して、...

ポイ捨て小説] 傷跡 ⑪

 概要: 何度も病院に訪れてきた人たちが、レイを囲み、レイが忘れてしまっていることを遠まわしに責めたてる。知らない場所に連れていかれ、知らない部屋を見て、思い出せと圧力をかけてくる。仲間というよくわからない定義の中に入れられ、それは自分ではないと言うことも、認めてくれそうにない。それでも、彼女たちは心から、心の奥底から、この火野レイを心配して、火野レイのことを想ってくれているのは間違いなくて、その願いだけが...

ポイ捨て小説] 傷跡 ⑩

 概要: 「わからないのか?」「うん。私たちの顔を見ても名前を聞いても、全然……なんか、ちょっと怖がってた」「それは記憶喪失って言うやつ?」美奈子は神社に仲間全員を呼び出した。レイちゃんの部屋に集めて、みちるさんたちにレイちゃんのさっきの様子を伝えた。「……どう思う、亜美ちゃん?」「一時的なものだとは思うのよ。部分的に覚えていないって言うことは事故に遭ったりしたらよくあるの。どうして事故に遭ったのかわからないと...

ポイ捨て小説] 傷跡 ⑨

 概要: 18時半を回ったころ、美奈子から電話がかかってきた。『大変な…ことに……なった……』レイとの待ち合わせは18時だった。5分過ぎたころに一度、せつなが電話をしてくれたけれど、音は鳴っているが出てくれない。こっちに向かって走っているかもしれないからと、15分くらいまで待ちましょうと言った。レイは遅刻をしたりしない。二の足を踏んだのかも知れない。「大変?何?」『……バスにはねられた』「え?」20分を過ぎて、も...

ポイ捨て小説] 傷跡 ⑧

 概要: 「…………電話も出ないし、メールも返信ないし、あの後何かあったのかなって思ってさ。週末のみちるさんの演奏会に顔を出しても、レイちゃんはいないし、みちるさんの顔色も悪いし無表情だしで。楽屋にも入れてもらえなかった」あれから1週間。神社に押し掛けると、みちるさんといい勝負の顔色の悪さの美奈子の親友は、死んだような瞳でこっちをちらっと見るだけだ。部屋に入ってぼんやりとしているその人の頬を両手で包み込んでみる...

ポイ捨て小説] 傷跡 ⑦

 概要: いつも通りのマッサージをしてもらった後、レイは帽子をかぶった。手はがっちり固めていたものが取れた。髪が綺麗に揃うまでは数年はかかるかもしれないけれど、帽子さえあれば問題もない。「散歩してくる」「外、寒いわ」みちるさんは東京で買ってきたという、高そうなジャケットを着せてくれた。周りは広い家だらけで、スーパーまでは徒歩で30分以上かかる。車の通りの少ない道を、プラプラと歩くのが、最近のレイの日課だ。はじ...

ポイ捨て小説] 傷跡 ⑥

 概要: 「おいしいです」「そか、よかった」はるかさんと言うみちるさんのお友達は、子供のような笑顔を見せた。ハンバーガーにかぶりついて、みちるさんの料理じゃないものを堪能して、揚げたてのポテトを口に入れる。「お料理、上手ですね」「そんな風に見えないって?」「いえ。はるかさんは学生ですか?」「ううん。モータースポーツ関係のプロ。モトクロスバイクとかオートバイとか」「そうなんですね」「でも、一応料理はするよ。か...

ポイ捨て小説] 傷跡 ⑤

 概要: 「レイ?」夜遅くマンションに戻ると、部屋の明かりはすべて消されていた。静まり返っている。梅雨時の独特の重たい空気だけがみちるを包む。愛のある空気が肺に入ってはこない。「レイ?」ベッドルームにも、バスルームにも、どこにもレイはいない。マンションに戻ってきていないようだ。両手の荷物を下ろして、携帯電話を確認したがメールも着信もない。リダイアルからレイに電話を掛けた。「遅くにごめんなさい、レイ。神社にい...

ポイ捨て小説] 傷跡 ④

 概要: 「レイと会えなくてもさ、君の顔を見ておこうと思ってね」「はるか」レイを別荘に連れてきて、1週間が過ぎた。毎日のマッサージとリハビリを繰り返す。食事はいろんな国の料理にチャレンジした。みちるにはやることがそれくらいしかないから、本を取り寄せて、メキシコ料理やタイ料理なんかも作った。一度、腕や手首の骨の具合や傷の確認をしに病院へ行ったが、それ以外は、レイはずっと家の中に籠っている。足腰の痛みはなくなっ...

ポイ捨て小説] 傷跡 ③

 概要: 4月17日、大阪にいるみちるさんからの電話は夜中の2時ごろかかってきた。あのバレエのダンサーが聴きに来ていて、スポンサーの人も交え食事をしていたらしい。「何か、変なことされなかった?」『大丈夫。ごめんなさね、遅くなって』「疲れた声」『演奏だけでも緊張するのに。楽しくもない食事に付き合うのはちょっとね。レイに電話しなきゃいけないのに、なかなか解放されなくて』ホテルの一室にいるというみちるさんは、しゃべる...

ポイ捨て小説] 傷跡 ②

 概要: 惹かれていると気が付いた時にはもう、心はすべてみちるさんに渡していた。いつも、見惚れていたと思う。呆けている顔をしていると、美奈によく笑われていた。強く否定することが無意味だと自分でもわかるくらい、確かにレイは、みちるさんだけしか目に入っていなかった。いつも、いつでも、どんなときでも、みちるさんがいると、みちるさんだけを見ていた。中3の春に知り合ってから、都心のコンサートは学校の授業がない日のもの...

ポイ捨て小説] 傷跡 ①

 概要: 私という人間は、確かにこの世に生まれ落ちて、17年間生きてきた誰かと手を繋ぎ歩き誰かに微笑み誰かを傷つけ誰かを想い日々を繰り返し、重ねては、淡々と生きてきたはずだった人はそれを幸せと呼ぶのだろうだから、私は不幸なのかも知れない重ねてきたものが、身体のすべてから1枚1枚はらはらと剥がされてゆく覚えていたいことも忘れてしまいたいことも愛しい人のすべても愛した過去のすべても私という人間を形成させたものがすべ...

お知らせ] 旧サイトは今年中に封鎖します

 概要: いつも、緋彩の瞳をご訪問いただきましてまことにありがとうございます。今まで、旧サイトを放置しておりましたが、いい加減、ほとんど移転も終わりましたので完全に消去してしまおうと考えております。うちは火野レイメインのサイトなので、ナミロビの小説を移転させるのもなって、そんな気持ちを持っていたのですが書いていたという事実を消すのももったいないので。。。いつか、再熱したときのために(笑)ひとまず、移転させて...

マリみて、舞乙、ワンピ] ”よしよし” ってして

 概要: 花壇のお花に水をあげたあと、アクアリウムバーでのんびり雑誌を広げていたら、ムスッとしたナミが勢いよく扉を開けた。 「ナミ?海図はもういいの?」 確か、サンジがお茶を淹れて持って行くと言っていたから、まだまだこれから籠るはず。 「ロビン」ナミはまっすぐロビンに向かって歩いてくる。ここにいると言うことを分かっていて来てくれたみたい。 「……何かしら?」やたら不機嫌そうだけれど。 「その手を大きく開いて」 「え...

マリみて、舞乙、ワンピ] 風紀指導

 概要: 「チョッパーが一緒に本屋に行きたいって言うから、私も降りるわ」 「ふーん」 「ナミ、一緒に行く?」 「本屋でしょ?うーん……あとで落ち合う」 「そう」まったく、ロビンは。どうして先にナミを誘わないで、さっさとチョッパーと出て行こうとするのかしら。2人で手をつないで服を見ようとか思わないかな、普通は!そんな事をナミが考えているなんて、全然気が付いていないロビンは、ドレッサーを広げて、いそいそと部屋着を脱ぎ...

マリみて、舞乙、ワンピ] ハレンチキン

 概要: 「ロビン、捕まえた」アクアリウムバーでゆっくりお茶をしながら新聞を読んでいるロビンの背後から、ナミはふんわりと作った両の腕で、そっとその頭を抱きしめた。 甘い花の香りが心地よくて、おもわず鼻で艶のある黒髪にスリスリしてしまう。 「ロビン~」せっかく抱きついても、“ん?”くらいの反応しかしてくれない。だからちょっとだけ腕の力を強めてみる。 「ロ~ビ~ン~」 「なぁに?」 聞いておきながら、新聞のページをめ...

マリみて、舞乙、ワンピ] 新しい記憶 END

 概要: 「………ナミ?」ずっと泣いていたナミは、いつの間にかロビンの身体の上で、すーすーと寝息を立てていた。 額に貼られた傷テープが痛々しい。世界政府を相手にか弱い女の子をこんな目に合わせてしまい、今さらながら本当にごめんなさいと心の中で詫びた。“私はロビンが好きなの”よくわからない。 恋っていう意味での好きだと言われても、本当にどうすればいいのかわからなかった。いろんなことがあり過ぎて、今は冷静にナミの言葉を...

マリみて、舞乙、ワンピ] 新しい記憶 ①

 概要: 心に刻んでおきたい全ての記憶は、ほとんどメリー号での出来事ばかりだった。 自分の過去など二度と振り返ることはないだろうと、何もかもを諦めたのは、ほんの数日前のことだったのに。 別れがこれほど寂しいということも、そしてまたその想いを共有する誰かがいるということも、こんなに心地がいいものだとは知らなかった。もっと、楽しい想い出で胸をいっぱいにしていたい。 記憶の宝箱に、しっかりと入れておきたい。もっと、...

マリみて、舞乙、ワンピ] 名もなき別れ

 概要: ニコ・ロビン そう名前を呼ばれるときは、決まって軽蔑が含まれていた。 生きている限り、この名前から逃れられない。20年間ロビンを追い詰めたのは、“ニコ・ロビン”の存在そのもの。 手配書が世界中の島々にばらまかれ、どうしようもない程度の低い人間に追いかけられたり、利用されたり、殺されかけたり。 数多くの偽名を使って渡り歩いて、いっそ他人になれたらと強く願っても、忘れたころには必ず名前のせいで、その場所にいら...

マリみて、舞乙、ワンピ] あなたのためにできること END

 概要: 寝て待っていてくれてもよかったのに、ロビンはみんながいる甲板に出てきた。もう大丈夫だって、姿をみんなに見せたかったのかもしれない。チョッパーは起き上がるのはまだ早いから、と何度もロビンを寝かしつけようとしていたけれど、ロビンは元気だからと青白い顔のくせに頑として横になろうとはしなかった。阿呆なルフィが同じ目にあってもやたら元気だから余計に気を使っているのだろうか。女部屋に行くことも、ラウンジに戻る...

マリみて、舞乙、ワンピ] あなたのためにできること ①

 概要: ロビン ロビン ロビン ロビン何度も名前を呼ばれている。 泣き叫ぶ声がする。 遠くではない。 身体は何も感じない、何も見えない。それでも、人の声がする。ロビンと叫ぶ声は、とても強くてそれに応えなければと思わせる。 「ロビン!!」 水音とともに、何かが身体を強く押してくる。いえ、押してくるのではない。抱き締めてくる。 「…………」 航海士さん。そう口に出したいのに、唇が震えているのか凍っているのか何も紡ごうとしな...

マリみて、舞乙、ワンピ] ロビン ロビン

 概要: ロビン!チョッパーがものすごく嬉しそうな声でロビンを呼ぶ。 呼ばれていないのに、呼ばれた本人よりも過敏に反応してしまう。 「なぁ、これ凄いんだ!」なんのことはない、チョッパーが手にしているのはウソップが作った木でできたおもちゃの飛行機だった。ゴムを使ってその勢いで飛ぶような感じのもの。 「あのな、あのな、これは空を飛ぶんだぞ!」ロビンはと言えば、静かにデッキチェアに腰かけて本を読んでいたのに、チョッ...

マリみて、舞乙、ワンピ] ひとりじゃない夜

 概要: 夕食の後、ナミは一番おいしそうなみかんをもぎ取ってロビンを探していた。いったいどこへ行ったのだろう。これでも割と目で追いかけていたのに。 「ロビンは?」 「さぁ?見張り台じゃないか?さっき、サンジにコーヒーを淹れてもらっていたから、女部屋にいなければ、あそこだろ」ロビン、高いところがお好きなのかしら。心の手帳にメモしておこう。ウソップに言われたとおり、女部屋にいなかったからあとは見張り台しかいない。...

マリみて、舞乙、ワンピ] 恋の海 END

 概要: 「おまえが悪い」 「止めろよ、クソ剣士!ナミさんが落ち込んでいるだろ?」 乱雑な洗濯をしているゾロたちの傍まで来たナミは、いじけるようにうずくまった。 完全に色を失ったロビンの顔を思い出すと、どうしてもっと最新の注意を払えなかったんだろうと悔やむ。カッコつけようとしたりして、浮かれた気分になったりして。あれがロビンじゃなければ、たぶんそんなテンションになんてならなかった。 「………あ~~、私ってば阿呆!...

マリみて、舞乙、ワンピ] 恋の海 ①

 概要: おぼれたのは…… 「……あぁ、もう。溜まったな」 野郎どもの服も、そろそろ酸っぱい匂いがしている。なるべく近づかないようにしていたのだけれど、ナミだってそろそろいい加減、洗濯したい。お気に入りの服や、暴れて汚れた服もごりっと丸ごと綺麗に洗いたい。でも、せっかく汲んだ水はなるべくなら飲料に使うべきだ。それだってそんなに十分じゃないんだから。 「次の島は洗濯が最優先!」ナミは腕を組んで溜まった服の山を見て叫...

マリみて、舞乙、ワンピ] 私の好きなもの

 概要: スカイピア、戦いの後で 「………ロビン、大丈夫?」 目の前で相当凄い雷を打たれたのを見た時は死んだと思った。本当、どうして生きているのか不思議だったけれど、生きていてくれてよかった。しかも、ロビンは完璧に気を失ったチョッパーとゾロ、ガン・フォールを安全な場所に移動させてくれていたらしい。身体中擦り傷だらけで凄く痛々しいけれど、全く持って痛いという顔をしていないから、不安にさえなってくる。 「平気よ。それ...

マリみて、舞乙、ワンピ] 君の好きなもの

 概要: スカイピアにて~ナミ・ロビン・ゾロ組~「好きなのよ、こういうの」 空島に到着して森に入った後のロビンの目の色は、おもちゃを与えられた子供のようなキラキラした輝きだった。ルフィたちのようにはしゃぐまではしないものの、吸い寄せられるように勝手に巨大な石の彫刻へと向かってゆく。これは相当なモノ好きなのかもしれない。戦っても強いし、ついでに歴史も含めて相当な知識を持っている。怖いものがないんじゃないかと思...

マリみて、舞乙、ワンピ] ゆっくりと side N

 概要: 「ロビン、降りる?」ロビンがくれた地図のバツ印に到着すると、待ちきれないルフィたちはナミの静止なんて聞くわけもなくさっさと島へ降り立って行った。 梯子すら下ろさないで。ナミはとりあえずと思って部屋にいるロビンを呼びに行くと、背中は見えているのに返事はなかった。 「……本、読んでる?」 別に降りろとは言わないけれど。言いだしたのはロビンなんだから、先頭切ってモンブラン・なんたらと会ってもらいたい。 「ロビ...

マリみて、舞乙、ワンピ] ゆっくりと side R

 概要: “ジャヤ”に到着すると、航海士さんがエターナルポーズを盗み取ったご褒美だと言って、あげた宝石の中から1つが手元に帰ってきた。 「いくらなんでも、無一文で街に出られないでしょ」まったくないわけではなかったけれど、ロビンは黙って受け取った。シャツ1枚くらい買える小銭はあるから、残りはどこかで盗もうかしらと考えていたばかりだ。 「何よその顔。あんたは仲間なんだから、お宝の山分けは当然でしょ?食糧とか薬とかの経...

マリみて、舞乙、ワンピ] 傷が癒えたら

 概要: ナミロビです「宝石に目がくらみやがって」 書きかけの広げられた海図の上に、さっき略奪……いや、ロビンから受け取った宝石をゴロゴロと袋から取り出していると、呆れた声のゾロが文句を言って来た。 「うるさいわね!あの女のことはちゃんと見張っているわよ。ビビをあんな目にあわせたんだから、私だって簡単に心を許すつもりもないし」ルフィがいうには、死ぬところを2度も助けてくれたらしいから、クロコダイルのようにルフィ...
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