【緋彩の瞳】 2016年07月

緋彩の瞳

2016年07月の更新履歴

2016年06月2016年08月

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] Because I love you(R15) ⑥

 概要: 「………ダージリン」「大丈夫なの、アッサム」 戦車に酔うのは中学1年生の時以来、久しぶりだ。あの時もお姉さまが車長で、今日みたいに抱きしめて背中をさすってもらっていた。初めて乗る戦車に身体が馴れるまで、アッサムにはやっぱり時間がどうしても必要らしい。自分のことだけれど、こればかりはどうしようもない。小学生の頃は2か月近く酷い目に合って、親や兄から辞めた方が良いと言われていたが、お姉さまがカッコよくて...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] Because I love you ⑤

 概要: 「ダージリン」「はい」「初日からやってくれるわね」「……アッサムは?」「知らないわよ。チャーチルの隊員の責任はアールグレイにあるの。マチルダⅡの責任は私が負うの。17時までに始末書を書いて持ってきなさい」 15分程停車していたチャーチルは、もう一度エンジンを掛けなおし、ゆっくりと動き出した。その後の1時間は、砲塔を一切回転させなかったチャーチル。おそらく、アッサムが酔ったのだろう。ランチを抜いたのは...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] Because I love you ④

 概要: 通常授業と戦車道の訓練。ミーティングに整備科との合同授業。中学時代とは違って、本格的に戦車道を学ぶこの学校では、毎日が目まぐるしい。その合間を縫ってお茶会があり、そのたびにアッサムと2人で紅茶の園に向かう。ダージリンと言うティーネームは、入学したその日に、アールグレイ様が決めた。母と同じティーネーム。アッサムは、彼女自身がアールグレイ様に希望を伝えたそうだ。どうしてその名前を選んだのかは、聞いてい...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] Because I love you ③

 概要: 「アッサム?」「そう。好きなものを選んでいいとお姉さま、おっしゃったわ」「構わないわ。でも、どうして?」「……響き、なんとなく」 夜、ドライブに保奈美を連れて行き、桜が散り始めている公園をのんびりと歩いた。久しぶりに繋ぐ手は、小さい頃から慣れ親しんだはずだけれど、すっかり少女になってしまっている。少し見ない間に、子供じゃなくなったって言うと、背中を叩かれた。「そう。じゃぁ、明日にでもダージリンと揃っ...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] Because I love you ②

 概要: 「アールグレイ」 一通りの戦車の説明と案内の後、整備科の新入生と合流して、それぞれの役割についての説明になった。オレンジペコと整備科の科長が説明するのを真剣に聞く1年生たち。相変わらず、タブレットの保奈美とペンを持たない嵩森穂菜美。「バニラ、真面目に仕事したの?」「もちろん。ところで、整備科の1年生から聞いたわ。あの嵩森穂菜美って、相当有名人だったみたいね」「そう」 それが重要な任務だったと言わん...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] Because I love you ①

 概要: 「ん……何、アールグレイ」「起きて。私は先に行くから」「………あぁ、もう月曜日なのね」 ふわりとした銀色のセミロングの髪をかき上げて、バニラは朝を嫌うようにゆっくりと身体を起こした。背中に残る噛み痕。しなやかで真っ白な素肌。裸体をさらけ出して伸びをするその胸に、バスローブを投げる。「ありがと」アールグレイは制服ではなく、タンクジャケットを着て、袖のボタンを丁寧に止めた。受験に合格した1年生たちの入学式...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] 恋しい人(R15)

 概要: お風呂上り、髪を乾かし終えてベッドに寝転がると、電子書籍のスイッチを入れた。 昨日ダウンロートしたばかりの、ルクリリがおすすめだって言っていた日本の歴史小説。文学よりも、論文を読みふけったり数独をしたり、そう言うことの方が性に合っているのだけれど、ルクリリが図書館で借りた本を、暇さえあれば読みふけっていたものだから、それほどに面白いものなのかと、試しに読んでみる気になったのだ。真っ白い画面の1ペー...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] 不思議な未来へ END

 概要: 「アールグレイが、私の名前を呼ばないって拗ねていたわ」「拗ねていないわよ」「お姉さま方がいらしたら、助けてくださったのに。呼べばよかったですわ」 3年生のアッサムは、どうしてダージリンと一緒に寝ていたのだろう。当たり前のようにアッサムのベッドで寝ていたと、そう言う様子だった。そんな風に仲良くなれるのだろうか。仲が悪いわけじゃないけれど、近くて遠い距離感を埋める術が、アッサムにはわからない。   お...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] 不思議な未来へ ④

 概要: 「………ん」 お風呂上りのほなみの髪を乾かして、まだ夜の9時を過ぎたばかりだと言うのに、抱きしめて眠りに付いた。熟睡した後で起きて、メールの整理や受けなかった授業の勉強をしようと思っていたが、すっかり眠りに落ちてしまったようだ。穂菜美の体温が高くて気持ち良かったのだろう。「アッサム、お目覚め?」「………ん?」「そろそろ、起きた方がいいわ。うるさいのが戻ってくるわ」 頭上から響く穏やかで優しい声。聞き覚え...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] 不思議な未来へ ③

 概要: 「ルクリリだよ~~」「ローズヒップですわ~~」「オレンジペコです。あ、ペコでいいです」 放課後になり、部屋に乗り込んできた3人は、夕食と新しく買ってきたと言う着替えとさらに揉めたらしい下着を持ってきて、そのまま帰る気配がない。機嫌を取るつもりなのか、ぬいぐるみまで買って来て、遊ぶ気満々だ。「あっさむ、お手伝いの人が沢山」「えぇ、お手伝いさんだから、どうぞ何でも命令していいわよ」 馬にさせられて喜ん...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] 不思議な未来へ ②

 概要: 外に出たがる穂菜美を宥めながら、パソコンでアッサムが小さい頃に流行っていたアニメ動画を見せつつ、タブレットでこういう現象の過去の事例がないかどうかを探しても、出てくるのはそう言うものをネタにしている映画や本の紹介ばかり。やはり、これは何かの冗談って思っている方が気持ちは楽かもしれない。真剣に悩んで病院に連れて行ったところで、アッサムが疲れているって診断されてしまうのがオチだろう。 グリーンから、ダ...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] 不思議な未来へ ①

 概要: 「………ん」 6時に設定した目覚ましの電子音が、アッサムの左耳を強く刺激してくる。緩やかに真っ黒の世界から引っ張り出された意識。ダージリンはデジタル時計の電子音では、起きるのが肌に合わないらしく、いつもアッサムがその肩を揺さぶって起こしてあげる。きっと、そう言う言い訳をして起こしてって言うお願いを素直に言えないだけなのだろう。何というか、メンドウな人だから。「ダージリン、起きて」 右側に眠る、その頭を...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] 一枚上手

 概要: 先代のアールグレイ様:3年生先代のオレンジペコ様:3年生アッサムの本名 :嵩山保奈美ダージリンの本名:嵩森穂菜美「ダージリン、ちょっと」 ティーネームで呼ばれても、まだ違和感が抜けきれないのは仕方がない。周囲に自分しかいないことを確認して、歩みを止めた。「はい、オレンジペコ様」「まだ、挙動不審ね。そろそろ慣れた頃かしら、と思ったのに」「申し訳ございません。善処いたしますわ」 3年生の副隊長であるオレ...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] 彼女のために END

 概要: 「突撃だ~!!!」 腹7分くらいで夕食を済ませると、ローズヒップが取りに行ったタルトを手に、アッサム様の部屋を訪れた。きっとダージリン様もおられて、イチャイチャしているんだろなんて思っていたけれど、1人でコーヒーを飲んでおられるアッサム様しかいない。「どうしたの、3人揃って」「友達がタルトを作ったので。デザートに」「あら、そうなの」 ダージリン様は用事があると部屋を空けられたそうだ。5分待っても戻って...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] 彼女のために ④

 概要: 「それで、まずはどうするのかしら?」「えっと、タルトの生地を作ります」「なるほどね」 なるほど、って大丈夫だろうか。レシピを読み上げろ、と言われたので、バニラは声に出して、バターや砂糖、卵、アーモンドパウダーなどを必要グラム数量って、ボールに入れてくださいと伝えた。「ま、待ってください。この計量器で、先ほど伝えたグラム数を量ってください」 真っ白で一度も使ったことがなさそうなエプロン姿のダージリン...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] 彼女のために ③

 概要: 「アッサム様!」 夕食後、携帯電話のメールで3人揃って部屋に来るようにと命じられて、ドタバタと廊下を走った。絨毯敷きの廊下でもうるさいものはうるさい。「あなたたち、走ったでしょう?」「お呼びでございますか?!」「アップルパイですか!」「アップルパイ!!」 きっと、アップルパイを食べさせてくれるに違いない。そう信じて疑わないルクリリは、眉間にしわを寄せて注意するアッサム様に抱き付き、それから一直線に...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] 彼女のために ②

 概要: 「シナモン様に聞いたけど、ダージリン様とアッサム様、喧嘩しているみたいよ」「なぜですか?」「自習の時間に、みんなでお菓子を作るのに、同じ班になって揉めたんだって」「………あぁ、なんとなく想像できます」 1,2年生だけで車長ミーティングを終えた後、ルクリリがペコとローズヒップを捕まえて、ヒソヒソした声で話してきた。そんなもったいぶらなくても、いずれいろんな人の耳に入るだろう。それでも、一大ニュースと言わ...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] 彼女のために ①

 概要: 「あっ、ルクリリ」名前を呼ばれて振り返ると、家政科の友達が手を振っていた。同じ中学に通っていた、お菓子料理が得意で、よく、ケーキやクッキーを作ったからっておすそ分けをもらう、ありがたいお友達。「お疲れ。今日も美味しい何かを分けてくれるの?」「えぇ、まぁね。と言っても、冷やしている最中なの」「何を?」「レアチーズタルト」「おぉ!」「家政科の、第3教室にある一番大きな冷蔵庫の中に入れているわ。1時間は冷...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] 満天の星

 概要:  星に願いを託さなくても。 叶えてくれる人は、すぐ傍にいる。 学生艦は、夏の全国大会の陸地練習場所へと向け南に向かっている。 梅雨の中頃、過去2回あった七夕は雨の中の航行で、イベントなど行われなかった。元々、聖グロにはそう言う習慣もなく、学外の民家や公園などに申し訳ない程度に笹が飾られているのを、景色の1つとして眺めていたような記憶しかない。 ダージリンが校庭に30本の笹を用意しなさいとアッサムに...
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