【緋彩の瞳】 2016年08月

緋彩の瞳

2016年08月の更新履歴

2016年07月2016年09月

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] Because I love you END

 概要:  鼻歌交じりにバニラは紅茶を淹れている。絶望した表情で見つめているオレンジペコと、俯くだけのアールグレイ。いつもはダージリンとアッサムが先に来ていて、手際よく紅茶を淹れてくれるのだが、珍しく、2人はまだ来ていなかった。「きっと朝から、イチャイチャしているのね」「………バニラ、朝からやめてくれる?」「あらやだ、アールグレイ、嫉妬?」 何がそんなに楽しいのか、バニラはいつになく機嫌がいい。明日の休みにク...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] Because I love you 26

 概要:  進路変更をして、急遽横浜港に着いた学生艦。お姉さまに事情を聞いても、色々、と一言しか言われなかった。寄港と言っても、たった1日だけだ。予定になかったので、生徒の外出は10時間と決められた。アッサムは実家に寄ることをせずに、ダージリンと横浜に買い物に出かけるだけにした。お姉さまの個人的な用事で寄港されたのか、険しい顔をしてハイヤーに乗って船を降りられる姿が見えた。アッサムに何も言わずに出て行ってし...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] Because I love you 25

 概要: 「………嫌なタイミングで入ってしまったわ」「ダージリンは、アッサムと整備科と打ち合わせよ。バニラが連れて行ったわ」 隊長室が開かれて開口一番、オレンジペコは心底嫌そうな顔でアールグレイを一瞥してきた。ダージリンがいない間、隊長室に腰を下ろして、訓練計画書をパラパラと捲って暇を潰してサインを入れていたところ。「バニラはあなたの部屋に戻ったの?」「えぇ」「無銭飲食と宿代を払ってもらいたいわね」「本人に伝...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] Because I love you 24

 概要: 『あらやだ、熱々』『シー!』 しがみついて、ダージリンの呼吸を感じていると、どこからか人の声がした。「…………誰かいる?」「そのようね」 何だか、とても聞き慣れた口癖のような気もしないわけでもない。夕食を作らせておいて消えたと怒っておられた、オレンジペコ様の言葉を思い出した。バニラ様なら、まだ、見られたところで恥ずかしい、と言う感情だけで済むが、他学部の生徒だったりしたら、面倒な噂が広がってしまう。ダ...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] Because I love you 23

 概要:  オレンジペコの部屋を何度ノックしても、がっちり鍵を閉められたまま、開くことはなかった。バニラが外から電話を掛けてみると、ダージリンたちを部屋に呼んで、作った食事はもう食べ始めているから、戻ってくるなと相当お怒りの声が携帯電話から漏れてくる。諦めて、買ったサンドイッチを食べると言う選択もあったが、このまま2人で外に食べに行くことにした。2人きりで車でどこかへ出かけるということは、今までなかった。バ...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] Because I love you 22

 概要:  編成会議で決まった新しい部隊。3年生のバニラたちはもう、隊員の前に座って偉そうにする必要もなくなり、会議室の一番後ろを陣取るようになった。アールグレイは予想通り、ダージリンの執る指揮に一切の口出しをしない。ペコもまた、何も言うことはなかった。中学時代とはいえ、東日本チームを率いたこともあるというダージリンに、上級生として言うべきことが出てこない。2年生の隊員も静かに言うことを聞いているだけだ。 毎...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] Because I love you 21

 概要: 「お呼びでしょうか、アールグレイ様」「お茶を淹れて、座りなさい」 学生艦に戻って次の日、出港へ向けてオレンジペコ様はバニラ様とアッサムと、ブリッジに向かった。ダージリンはアールグレイ様に隊長室に呼び出されていた。部屋の真ん中にあるソファーに腰を下ろす前に、紅茶を淹れて、上座に座るアールグレイ様の前に置く。「今週中に、隊員の入れ替えをするわ」「はい」「3年生を除いて、好きなようにすればいいけれど。明...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] Because I love you ⑳

 概要:  ダージリンと共に、彼女の親族が保有している別荘で毎日を過ごした。広いシアタールームで映画を観たり、本を読んだり、ため込んだ宿題をしたり、花火を観に行ったりと、充実した毎日を過ごしていた。お姉さまから最初の数日、着信があったが応対しなかった。いろんなことを聞きたいけれど、何から話せばいいのかわからなくて、会話ができない気がして、ダージリンの傍で憂鬱な気分になりたくはなかった。 休みも終盤になった頃...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] Because I love you ⑲

 概要:  大会が終わって、残り少ない夏休み。保奈美の実家に顔を見せても、知人の別荘に行ってしまったときかされた。裕一さんは止めようとしたけれど、保奈美に一喝されてしまったそうだ。麗奈は裕一さんとご両親と食事をして、その場にいない保奈美の話で盛り上がりながら、婚約指輪をこの夏の間に保奈美を連れて、東京のお店に見に行くようにと勧められた。微笑みながら小さく頷いて見せたけれど、5月には指輪を一緒に見に行きたいと...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] Because I love you(R15) ⑱

 概要: 「お疲れ様、アールグレイ」「バニラ」 勝っても負けても、感謝パーティは免れない。ルクリリお姉さまにも捕まり、前のお茶会で逃げ出したことをネチネチ怒られ、関連企業のお偉いおじさまたちにも、引きつる笑みで挨拶をし続けて、どんな試合だったのか、もうすっかり忘れてしまった。どちらかと言うと疲れたのは、パーティの方だ。「クロムウェルのレストア、寄付金は未来のあなたの旦那様からだったのね」「……私、あの人が結婚...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] Because I love you ⑰

 概要: 「保奈美、何を考えているの?!」 あからさまに毛嫌いをするように見送ったアッサムと、引きつった笑みで見送ったアールグレイ様。ひと段落して近づいていくと、アールグレイ様が思い切り、アッサムの頬を叩いた。初めて、感情をむき出しにするアールグレイ様のお姿だった。色々なものが積み重なっておられたのが、ここになって溢れ出したのだろうか。「…………それはこっちのセリフですわ」「何が?」「バニラ様と、どういう関係で...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] Because I love you ⑯

 概要: 簡単に白旗を上げられないのなら、とにかく履帯を狙い、ひたすらフラッグ車以外の戦車の行動を鈍らせるしかない。勝負は正々堂々、だがそれは、チャーチルとティーガーⅠとの真っ向勝負のみでいい。バニラ様が車長を務めたクロムウェルを筆頭にした部隊が次々に、敵の履帯破損を狙って走り回り、マチルダⅡも次々に敵の履帯を狙い走り回った。その中でまっすぐにチャーチルはフラッグ車と勝負を挑んだが、結局は分厚い装甲を抜くより...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] Because I love you ⑮

 概要: 「おはようございます、お姉さま」「おはようございます、アールグレイ様」 いつもよりも早めの時間に食堂に行くと、アッサムとダージリンが仲睦まじくお茶の用意をしていた。バニラもオレンジペコもまだ来ていない。「何を飲まれますか?」「カモミール」「わかりました」 丁寧に紅茶を淹れるアッサムの隣で、ダージリンは間もなく来るであろう2人分のカップを温めている。「2人とも、先に食べていいわよ」「バニラ様たちは?」...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] Because I love you(R15) ⑭

 概要: 大会会場の港には2日前には寄港していた。陸地での最終調整を終え、試合の前日夜。戦車整備もすべて終えて、アッサムは早々、ダージリンの手を取りそそくさと寮へと帰って行った。夏が始まる前くらいから、何かと仲睦まじくしている。本当に、バニラには初々しく眩しく映り、時々からかってアッサムの頬が赤くなるのを観察するのは楽しいのだが、アールグレイはいつもそのすぐ傍で無関心を装っていた。「……ねぇ」「何」「あの子た...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] Because I love you ⑬

 概要: 「バニラ様たち、結局連絡が付きませんでしたね」 もりもり食べる2人は、隣同士に座ってもう付き合っているような笑みで見つめ合い、互いの顔をおかずにしているみたいだった。あの馬鹿2人とはこうも違うのか、と比較するとあちらが可哀相な程、初々しい。「アールグレイのことだから、何の作戦も立てずに、適当に遊び回っているなんてことはないわ」「それは、もちろんそうです。ですが、お姉さま、中学の頃とはちょっと違います...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] Because I love you ⑫

 概要: 「アッサム」 夏の戦いのくじ引きも終わり、順調に勝ち進めば黒森峰とは、決勝で戦うことになるトーナメントの位置を引き当てて、周りはくじ運の強さに喜んでいた。ペコとバニラと3人でじゃんけんをして、勝った人間がくじを引くと言う方法。引き当てたバニラは、一生分の運を使い果たしたと嘆いていた。「お姉さま、おはようございます」 ここのところのアッサムは、ちゃんと元気に毎日を過ごしている。毎朝、ダージリンと共に...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] Because I love you(R15) ⑪

 概要: 「……んっ、ちょっとそれ…痛いわ」 初めてセックスをした頃から、いつもアールグレイはバニラを背後から抱いていた。背中を抱きしめて、背中に唇を這わせ、きつく吸い付き、噛み付き、乳房をまさぐり、指を乱暴に中に入れて、激しく動かす。2年経った今も、そのスタイルが一番好きらしい。バスルームでセックスをしても、立ったままでも、必ずバニラの背後を抱きしめる。眠るときも、背中を抱きしめて眠る。キスなんてしない。お...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] Because I love you ⑩

 概要:  食事を済ませた後、アッサムと共に夜の薔薇園を散歩することにした。聖グロの学生艦の薔薇園は陸の人たちにも人気があって、丁度満開になる頃に、横浜に寄港することになっている。来週になればまた、横浜に寄港して、一般にこの公園は解放されることになっている。  ライトアップされている薔薇園の中、ダージリンはアッサムの手を取って、ゆっくりと歩いた。差し出した手を当然のように受け取ってくれる友だち。小さくて冷た...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] Because I love you ⑨

 概要: 「体調悪いの?」「………いいえ、大丈夫です」 2週間ほどして、噂の声は次第に薄れて行ったようだった。誰も確認を取ることができない噂は、それ以上憶測が広がると、彼女たちは自分で自分の憧れに傷を付けると悟ったのだろう、不確かなことは、すべてなかったことにされたようだった。アッサムもあれから誰かに何かを聞かれるようなこともなく、ただ、初めて気が付いたお姉さまとお兄さまは恋人ではないのだという事実について、...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] Because I love you ⑧

 概要: 「アッサム、あなたは何か知っているの?」 学生艦が出港になり、兄から寄付金の小切手と、服や生活用品を買ってもらって、さほどリフレッシュしなかった休みが終わった。3日振りに会うダージリンと共に朝食を取り、特に休みの日に何をしたかなんていう会話をせずに教室へと向かうと、整備科の2年生たちがアッサムたちの教室に流れ込んできた。「ごきげんよう。えっと、何のことでしょう?」「何って、アールグレイ様の彼氏です...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] Because I love you ⑦

 概要:  5月、連休が始まった頃に横浜港へと学生艦は到着した。すっかりチャーチルにも馴れ、高校生活にも馴れ、久しぶりに陸に降り立つ。呼んでもしないし連絡もしていなかったのに、学生が降りる許可が出る時間の5分前に携帯電話が鳴った。幸せそうなお兄さまの声。すでに車ですぐ傍に来ているらしい。横浜について、もちろん実家に顔を出すつもりでいた。出来ればお兄さまがいない時間帯を狙って、ひっそりと親に顔を見せようと思っ...
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