【緋彩の瞳】 2016年09月

緋彩の瞳

2016年09月の更新履歴

2016年08月2016年10月

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] だーじりんじゃらし END

 概要: 「……グリーン様、何ですかこれは」「ダージリン様からのプレゼントです。はい、これもつけて」「………いや、ちょっと」 ルクリリはふさふさした犬耳を付けさせられたあと、高そうなブランドの首輪を渡された。大型犬用と書いてある、「休みの間に、一体何があったんですか?」「ダージリン様は犬がとても好きだそうです」「………それで?」「喜ばせて差し上げなさい」 また、ローズヒップが何かしでかしたペナルティとでもいうのだろ...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] だーじりんじゃらし ③

 概要:  猫が学生艦に来てから3日目。今日もアッサムの体調はあまりよくない感じだ。朝は調子がいいようだが、ランチ時や猫カフェの様子を覗きに来ているときは、とても具合が悪そうに見えた。笑ってはいるが、何度も目を擦り、ハンカチで鼻を押さえている仕草。すぐに姿を消してしまう。目の端で捉えていたが、大丈夫、の一点張り。夕方から会合をして明日の昼の出港までに、猫カフェのプレオープンに向けての打ち合わせは、全員が許可...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] だーじりんじゃらし ②

 概要: 「それがいいわ」「………はい」 ベッドにうつ伏せになってタブレットをいじっていると、ダージリンが背中の上に乗ってきた。今日は随分と機嫌がよろしい。散々、猫と戯れて、と言うか、猫に遊んでいただいて、さぞ、日ごろのストレスも解消されただろう。 ダージリンにストレスなんてあったかしら。「明日、午後には届きます」「あら、インターネット通販ってとても便利ね」「………そうですわね」 夜も更けて、買い物に出かけたいな...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] だーじりんじゃらし ①

 概要: そう言えば、最近、昔、アールグレイお姉さまがよく使っておられたティーカップを目にしない。隊長室にはいくつもティーセットが置かれてあるから、その時の気分や味などで使い分けをしている。カモミールをリクエストされたので、久しぶりにと思ったが、どうやら奥の方に置かれてしまっているようだ。他のティーセットを一度どける煩わしさを感じて、手前のティーセットを取った。最近、ルクリリがよく使っているものだ。「ありが...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] 便利な機能 END

 概要: 「そんな真っ赤で本当にいいんですか?」「いいのよ」「でも、ダージリン様に希望を聞いた方がいい気がしますけれど」「希望?何もないと思うわよ」 ペコとローズヒップをお供にして、スマホのカバーに液晶フィルムをお買い求めになったアッサム様は、ダージリン様のスマホだと言うのに、何も相談せずに勝手に選ばれたようだ。失くさないことを第一優先にし、そして落としてもすぐに画面が割れないように、最高級のフィルムを迷い...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] 便利な機能 ②

 概要: 『ダージリン?』 そう言えば、後輩がいない時にアッサム様はダージリン様のことをダージリンって呼ぶんだった。普段、あんまり聞かないから、そう言うのを聞いているとやっぱり想い想われているんだなってわかる。「アッサム、あなた一体どこにいるの?」『ちょっと、外に。グリーンから電話を受け取りましたの?』「えぇ。試しに電話をしてみたの。とてもよく聞こえるわ」『そうですか。使い方は教わりました?』「ルクリリが教...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] 便利な機能 ①

 概要: 「失礼します」 情報処理部のグリーン様から、渡しておいてほしいとお願いをされて、ルクリリは有名なメーカーの紙袋に入れられたそれを手に隊長室に向かった。在室の札を確認して中に入ると、1人で隊長椅子に座っておられるダージリン様と目が合う。「どうしたの、ルクリリ」「グリーン様から、ダージリン様にお渡しするようにと」「………あぁ、それね」 昨日、ダージリン様が昔から使っていた携帯電話をローズヒップが破壊して、...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] 待っていれば

 概要: 突然の雨だった。学生艦の進む先に、灰色の雲があると言うことはわかっていた。海の上、雨を全て避けることは出来ないし、学生艦の上にも草木はたくさんあるのだから、それなりに雨は必要だ。だけど、想像よりも早く雨が来てしまった。「ダージリン様、赤バスに乗って帰りますか?」「バス停まで濡れてしまうわよ」「ですが、しばらくは止まないかもしれません」「大至急の用事もないわ。大丈夫。ゆっくり待てばいいのよ」「………は...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] 希うものは、あなたのすべて

 概要: 「アッサム」「はい」 訓練中に感じたわずかな違和感。本当にわずかだった。射撃訓練を続けている最中、ダージリンの“発射”という指示にアッサムが応えるその1秒にも満たない瞬間、本当にわずかなタイミングがいつもと違う。それは瞬き程の時間。だけど、2年程ずっと同じチャーチルで鍛錬を積んできた同志なのだ。違うと言うことは確か。お互いの呼吸のわずかな差でも、いつもと違えば気になって仕方がない。「どうしたの、今日」...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] 月明かり

 概要: 「外に行くわよ」「………え、あ、はい」 夕食後、部屋でいつもの様にお茶をと思って寮へと歩みを進めるより早く、ダージリンに腕を取られて学校の外に出た。 どこへ向かおうとしているのかはわからない。 足元を照らす街灯は同じ歩幅を数えるたびに現れて。 そのたびにダージリンは、夜空を見上げて何かを確認している。 そう言えば今日は、中秋の名月だ。月を観に行こうと誘わずに同じ歩幅で歩む彼女の隣。 きっと、真っ暗な...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] 右手と左頬 END

 概要: 誰も、声を出さなかった。電車を降りて止めていた車に乗り込んで、オレンジペコの運転で制限速度を守って学生艦のブリッジへ向かった。ダージリンとアッサムの間に挟まれて座っているローズヒップは、頬を腫らしたまま。それでも泣き止んでいる。 5人揃って船長に頭を下げ出港させた後、1年生を隊長室に待機させて、アッサムと2人で学院長のところに謝罪に行き、更に住民代表の方にも謝罪に出向いた。出港が遅れたために、沖合...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] 右手と左頬 ⑤

 概要: 「……何があったの?」 アッサムからの電話は、早速、振込みの日を指定してくるのかと思ったが、いきなり、『助けてお姉さま』、だった。『1年生が迷子ですの。もうそろそろ、出港の時間ですが、電車に乗ったままどこにいるのかわからなくて』「……携帯電話は?」『充電切れですわ』「それで?」『東京方面へ向かう電車におそらく乗ったのだと思います。GPSが線路上で途切れていますわ』 聖那と愛奈と3人で東京へと帰る途中、渋...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] 右手と左頬 ④

 概要: 「だーかーらーーー!!1階のサービスカウンターだってば!」『ですから!私は今、サービスカウンターっていう所にいますわ!!』 さっきから、どうにもローズヒップと話がかみ合わない。待ち合わせ時間からもう40分が過ぎたと言うのに、まったくもって、姿が見えない。電話をしても、ちゃんといるって言っているけれど、この大きな建物の1階にはサービスカウンターがいくつあるんだか。「まさかと思いますが、全然違う建物にいる...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] 右手と左頬 ③

 概要: 「アッサム様たちが移動した」『こちらもです』 遠くから、楽しそうにお話ししているアッサム様と聖那さまとか言う人物を眺めていると、立ち上がってお店から出てきた。そのまま、別の建物へと向かって行く。ルクリリはペコに電話を掛けながら、当然その後を追いかけた。「そっちはラブラブっぽい?」『うーん、なんだかいつものダージリン様とは違います』「何がどう違うの?」『すごく、楽しそう』「なんだと~?ダブル不倫?」...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] 右手と左頬 ②

 概要: 「もしもし、ねぇ聞いてよ。アッサム様が綺麗な年上っぽい人とお茶して、何て言うかラブラブしているように見えるんだけど。これって浮気なの?それとも、アッサム様とダージリン様のカップルって言うのは都市伝説なの?」 ルクリリはアッサム様と聖那さまと言う人がカフェのテラスに座ったのを確認して、ペコに電話した。コーヒーを飲んでおられる。とてもにこやかで楽しそうだ。後輩に見せるやれやれと言った様子の笑みとは違い...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] 右手と左頬 ①

 概要: 横浜に寄港して3日目。2日間は実家で過ごした後、ルクリリはペコとローズヒップと3人で、ショッピングモールに向かった。生活用品の買い足しは学生艦の中にあるお店でもできるけれど、新入荷の服やサンダル、最新の雑誌なんかは陸地でないと手に入らない。学生艦の中にある食事ができるお店もあちこち通っている。まだ1か月。味に飽きたとまでは言わないが、それでも、陸地で食べるものの方が、ずっとおいしいのだ。潮の香りのない...
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