【緋彩の瞳】 2016年12月

緋彩の瞳

2016年12月の更新履歴

2016年11月2017年01月

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] とばっちり! END

 概要: 「あらあら。まったく、ルクリリは仕方がない子ねぇ」 10秒くらいしてから、耳に吹きかけられた声は、幻聴でなければならない人物の声だった。全身の血が凍っていくのが手に取るようにわかる。今、顔をあげると、凍死するだろう。「ダージリン、ノックをして入ってきてください」「あら、隊長室に隊長である私がノックをする必要はある?」「それはそうですが。丁度いいですわ、ルクリリが目薬を1人でさせないので、困っていたん...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] とばっちり! ②

 概要: 「あら、カッコイイわよ、ルクリリ」「………えっと、ご迷惑をおかけします」 真っ赤に腫れた瞼がカッコ悪いから、眼帯を付けさせてくれとお医者さんに頼んだのに。必要ないし、かえって治癒を遅らせるなんて言われて、思い通りにならなかった。目薬をもらい、教室に戻り授業を受け、ランチタイム。いつもの幹部席に向かうと、飛び切りのダージリン様の笑顔があった。何が、カッコイイんだか。まぁ、つまりはお大事にと言う意味なの...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] とばっちり! ①

 概要: 「………目が痛い」 3人部屋にある、3つの目覚まし時計が一斉に鳴った。腕を伸ばす程度では止められない場所に置いてある、高性能の目覚まし時計。止めるには立ち上がり、5歩は歩かないといけない。この方法にしているおかげで、幸い、無遅刻でいられる。「おはようございます」「うぃーっす」「ごきげんようでございました」「バカローズヒップ。終わってないし、月曜日なんだから始まりだっつーの」 ほぼ同時に勉強部屋兼リビング...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] 鈍い彼女

 概要: ダージリンティーを一口飲んだ。 ちょっとだけ苦くて、淡く広がる。 恋の味。 1年生3人とグリーンを連れて、ダージリンは船舶科との会合に出掛けた。ルクリリに経験を積ませるためと、おそらく帰りに今日から始まる、1人2つまでの『ホワイトローズ』の限定モンブランを買うために必要な人数を揃えたかったのだろう。どうしても、整備科との予算ミーティングが終わらなかったアッサムを置いて、機嫌よく出て行った彼女の両腕にぶ...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] 恋文 END

 概要: 『大好きなあなたへ』 封筒に書かれている自分の書いた文字。開けられた痕がある。「…………読まれてしまったのかしらね」 よりによって、それは。嵩森穂菜美と書いてあるから、1年生の頃の、一番舞い上がっている頃に書いた手紙だ。おそらく、手紙の中には今とは違って、アッサムの名前をかなりたくさん書き込まれていて、好きだ好きだと書き踊っているはずだろう。隊長職を任されることになった頃から、辛さが増す思いがして名前...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] 恋文 ⑤

 概要:  DEAR 大好きなあなた 今日、あなたにもティーネームが授けられましたね。とてもうれしく思います。同じ名前だったので、互いに気を遣い合い、それでも、名字で呼ぶことが何だか他人行儀な気がして、早くお互いにティーネームがつけばいいと思っていました。アッサムと言う響き、とてもよく似合っていると思います。アッサム。 これから毎日、私はあなたのことをそう呼ぶのでしょう。今は同じ車両に乗る夢は叶わないですが、必...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] 恋文 ④

 概要: 「ダージリン?」「あら、おはよう。……忘れ物?」「いえ、その、どうしたんですか、その段ボール箱」 あまりの寒さに肩を震わせて、忘れたことを思い出してマフラーを取りに寮へと戻る。階段を昇りきったところで、大きな段ボールを抱えて部屋から出てきたダージリンと対面した。卒業試合も終わり、3年生は戦車道の授業はほとんどない。今日は、ゆったりと通常授業を受けた後、明日のクリスマスパーティの準備に取り掛かる。みん...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] 恋文 ③

 概要: 「あら、アッサム」「………ダージリン。珍しいですね、こんなところで」「整備科の責任者ですから」「つまり、気まぐれですか?」「さぁ、どうかしら?」 秋が深まり、少し木々も色づいている。祝日の早朝、チャーチルの定期点検に付き合い、整備科と共にチャーチルの走行テストをしていた。1つ1つチェック項目を確認していき、動作に問題がないことを確認する。マチルダⅡは全車がようやく1週間かけて終わったばかり。最後のチャー...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] 恋文 ②

 概要: 「あら、アッサム」 柔らかな秋の午後。夏の疲れを感じる木陰で整備科と情報処理部の子たちと、自動販売機のコーヒーを飲みながらおしゃべりしていると、ダージリンがゾロゾロと1年生たちを連れてやってきた。連れてというか、勝手について回っている様子。「ダージリン。どうしましたか?」「偶然通りかかっただけよ。そうだわ、アッサム。外に散歩にでもと思ったら、何だかたくさんついてきてしまったのだけれど、あなたも一緒...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] 恋文 ①

 概要: 「ローズヒップ」『…………ひぃっ!!ごめんなさいですわ!もう、ドリフトしませんわ!』「あら、ドリフトをしていたの?私はあなたの名前を呼んだだけよ?」 少し低いダージリンの声。隊列の最後尾にいたはずのローズヒップ車が、方向転換のたびに勝手に速度を上げてドリフトをする。ばれていないと思っているのだろうか。エンジン音だけでわかるのに。3度までは見逃したものの、やはり、堪忍袋の緒が切れたようだ。アッサムは身体...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] ゆらぎ END

 概要: 「シャワーを浴びて、気分を落ち着かせたらどう?」「そうですわね。と言うか、少し出てきます」「あら、どこへ?」 着替えの制服や下着などを揃えて、なにやら鞄に詰め込んでいる。シャワーを浴びずにどこへ行くと言うのだろう。学生艦の中で家出でもするつもりなのかしら。「スパに行って、すっきりさせますわ」「あら、いいわね。私も行きたい」 ジロリ、と睨まれたような気もしないでもないけれど、当たり散らすべき相手がダ...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] ゆらぎ ①

 概要: 「あなたって言う子は、もぅ!何度同じことを言えばわかるの?!」 正座したローズヒップが、シュンとした顔でアッサムの雷を受けている。とはいっても、身体がゴムでできているのか、雷を何度受けようとも、お叱りの1時間後にはヘラヘラ笑っているのがこの子の良いところ。もう、アッサムの激怒する声が本当は好きなのではないか、と疑ってしまうくらい。「そんな反省しているフリをして見せても、無駄ですからね。あなたは今日...

ダージリン×アッサム〔ガルパン〕] こいのいたみ

 概要: 「すみません、先に失礼します」 準決勝の前夜。戦車道隊員一同が食堂に集まり、栄養学部、家政科の協力の元、ふるまわれた食事。皆、緊張で何も喉を通らない様子の引きつった笑みだった。そんな中、『いつもと変わらない隊長』を演じきったダージリンの傍で、同じようにいつもと変わらない様子だったアッサム。「わかったわ」 半分ほど食事を残した副隊長は、丁寧に四つ角を整えてナプキンをたたんだ後、ダージリンの耳元で落ち...
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