【緋彩の瞳】 箱入り娘 おまけ

緋彩の瞳

火野レイのお題

箱入り娘 おまけ

おまけ



レイを間にはさんだ二人は、向かい合いながらそれぞれレイの寝顔を眺めていた。
「朝ね、はるかさんに会ったのよ」
思い出したように、美奈子が呟いた。
「そうなの?」
「うん。朝までみちるを引きとめたのは自分だからごめん、って謝ってた」
「……そう」
「最初はね、何のことだかよくわからなかったから、あいまいに返事をして別れたんだけどさ。
おねぇが仕事って嘘吐いてはるかさんのところにいたんだってわかって……。レイの前だから言わなかったけれど」
美奈子は、みちるが仕事と嘘をつたことにも腹を立てていたのだ。それでもすぐに感情を切り替えて、一日、とても楽しく穏やかに過ごしてくれた。レイが眠るまで待っていたのだろうか。
怒っているようには見えないけれど、静かに責めているように感じた。レイの髪を撫でていた手を止めて、美奈子の冷えている頬を撫でた。澄んだ空よりも蒼い瞳はいつものようにまっすぐにみちるを捕らえている。
「……軽蔑した?」
「別に。でも、おねぇも19歳だもんね。人なみにさ、恋したりするんだなって。おねぇはいつまでも私とレイだけの人じゃないんだなってさ…ま、仕方ないな~って。レイが小さいから、おねぇが恋人とデートしていたなんて教えたらかわいそうだし。レイは包み込む愛が必要な年齢だからさ、おねぇのことを必要としているけれど。でも、おねぇの気持ちだってあるわけだし。頭では色々わかってるつもりなんだけど。……なーんてね」
美奈子は“レイが、レイが”と言っているけれど、それは美奈子がそう思うからに違いはなかった。ランプの明かりを落として美奈子の髪をひっぱり、額にキスをした。
「……おやすみ、おねぇ」
「おやすみなさい、美奈子。愛してるわ」
「知ってる」
憎たらしいほど、そのさりげない言葉が美奈子らしかった。




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Date:2014/04/08
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