【緋彩の瞳】 意味がない

緋彩の瞳

火野レイのお題

意味がない




キスしていい?

肩に置かれた両の手の温もりは、制服の上からでも伝わってくる。
美奈の亜麻色の髪が視界の端に入った時にはもう、影が覆い尽くし、目を閉じれば冷えた唇が重なり合う。
さっきの美奈の問いかけに言葉で答えなくても、美奈は唇を求めてくるし、レイはそれを拒んだりしない。
否、むしろ待ちわびている。キスを懇願することなど自分からはできないのだから、美奈からしてもらわなければ、レイがしたいと思ってもできない。
冬の少し乾燥した唇を湿らせるように重ねた唇が、レイの身体を小さく震わせる。

このまま離れないで
離さないで
もっと求めて

求めて



愛して



「………好きよ、レイちゃん」
「知ってるわ」
「言ってよ」
「何を?」
「私のことを好きって」
「……嫌いなわけ、ないでしょ」
乳房に触れる右手。触れる彼女のしなやかな指が背中を震わせ、もっと触れてと願う。
「………レイちゃん」
セーラーのリボンをひっぱり、言葉の代わりに欲しいとねだる様にその身体を引き寄せる。
強引になどせず、弱弱しい力でも、美奈が抱きしめてくれることを知っているから。

愛して

私を欲しいと思って




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Date:2014/04/29
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