【緋彩の瞳】 THE END

緋彩の瞳

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THE END


あなたと私だけが見える真実
あなたと私だけが受け止める運命
あなたと私だけが共有する秘め事

「ただ受け止めるだけならば、こんな力必要ないと思わない?」
何を言っても単なる愚痴でしかないけれど。
それでも、口に出すだけで満足な心。
「逃げ出さずにいる強さもあるから、私とあなたに授けられた力なのよ」
“そうね”と言わずに反発してしまえば
あなたの困った顔を見られるかしら。

だけどやめておいた。
あなたにだけは、自分がまだまだ子供であると思われたくない。
少しでもあなたに近づきたいと思う気持ちだけで、どんな真実も運命も受け止めてきたのだから。
ただ、それを認めて欲しい。
私を。
その遠くすべてを見定める瞳に映し出して欲しいと願うから。
「…そうね」

私はあなたの温度と安堵するため息を求めて。
暗闇から必死に一筋の光を見つけ出すために剣を手にする。
「悲しいのなら泣きなさい。泣いて、その真実を自らの手で変える強さを生み出すのよ。それは逃げることじゃないわ」
泣くだなんて。
あなたと私にもっとも不似合いだというのに。
そしてあなたが求めている感情だというのに。
それなのに。

明日のない私はまた
「そうね」と呟く。

「そうよ。泣きなさい」
明日のないあなたは、そして。
見えない明日のさらにその先を求めている。

その先で私とあなたはまた
こうしていつまでもお互いを瞳に映し出すことができずにいるというのに。





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Date:2014/09/23
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