【緋彩の瞳】 愛情表現 ②(R18)

緋彩の瞳

みちる×レイ小説

愛情表現 ②(R18)

「レイ」
ベッドに入ると、横たえるレイの身体の上に乗った。拒まれることはない。視線が絡み合ってそっと頬にキスをした。シャツの中に右手を入れる。お風呂で温まった身体。素肌は本当になめらかだ。
レイと付き合って3か月。今のところ、レイからみちるを求められてはいない。最初の1か月はキスをすることでやっとだった。レイのことが好きすぎて、嫌がることをしたいと思っていなかった。初めてセックスした日、初めてレイの涙を見た。痛いと言う理由ではない。そんな涙ではなかった。レイの心を包んでいた、見えないバリアをレイ自身が剥ぎ棄てたのだと感じた。
「レイ」
唇を重ねる。そっと優しくついばみ、歌うように愛を囁いて、深く口づける。
「してもいい?」
鼻先を合わせる近さで、嫌がらないのを確認して、そっとシャツを捲った。
週に1度くらいのセックス。だから、まだ数えられるくらいしかしていない。
「寒くない?」
「大丈夫」
みちるは求められることはないけれど、素肌を重ねていたいから、自分から服を脱ぐようにしている。シャツを脱いで、ランジェリーを脱ぐと、レイの手が不意に腰に触れてきた。
「みちるさん、寒くない?」
「……平気よ」
腰に触れられただけで、性感が刺激されたようにうずく。誤魔化したくて、レイの身体に素肌を重ね、深く口づけたあと、首筋、鎖骨へと唇を添わした。
レイは声をあげてくれない。繰り返される吐息の深さや速さを頼りにしている。ズボンをそっと足から脱がせると、また、レイの手がみちるの腰に触れてきた。
「レイ?」
そっと触れられた両手が、ゆっくりとお腹をなぞり、乳房を両手で包み込んでくる。スタンドライトの一番小さな光しかつけられていないベッドルーム。レイの希望でそうしている。どんな表情をしているのか、覗き込んで初めて見える、それくらいの薄暗さ。
レイの手のひらが、みちるの乳房を包んでいる。指先がそっと胸の頂に触れて、声を挙げそうになるのを殺した。
下着の上から愛を誘うように指先で触れると、レイはもう濡れているように感じる。毎回、念入りに優しく時間をかけて愛撫をして、欲を高めて感じさせているのに。
熱を帯びているのは、レイの手が乳房に触れているからなのかもしれない。

レイがみちるの身体を愛しいと思ってくれているの?
そんな期待を抱いてしまう。そっと下着に手をかけると、それを真似するように、レイの左手がみちるの下着を脱がせるように、サイドのリボンを引っ張って外してしまった。
本当は真意を確かめたい。でも、声に出して聞いてもレイが答えてくれるかがわからない。みちるの胸に添えられたままの右手は、愛撫するように刺激を与えてくる。身体の上に乗ったまま、そのまま力なく倒れこみそうになるのをこらえて、レイの身体を抱きしめた。唇を重ね、膝を立たせて太ももの内側をなぞる。レイの両手はみちるの背中を往復している。
乳房に舌を這わし、頂を口に含むと呼吸が乱れ、浅いため息が何度も漏れる。右手で蕾を愛撫しているけれど、もう十分に濡れているのはわかっていた。
「あっ……んっ」
「痛い?」
そっと爪が当たらない様に指を中に入れると、お腹に力が入ったような緊張感が走った。
「…………大丈夫」
頬に一つキスを落とす。また、レイの手がみちるの乳房に触れてきた。キスをしながら、乳房を愛でられると腰が砕けてしまいそう。愛していると声に出したくなる。指を増やして、レイの中をもっと深く愛したくなる。繊細でしなやかでそっと愛でるように心掛けているけれど、ひたすら愛撫に没頭したくなる。激しくレイを求めたくなる。
「ん……レイ」
足の付け根に感じる自分自身がレイを求めているということを、レイに知られたら戸惑うはず。みちるは指でゆっくりと中を刺激して、レイがみちるの胸を刺激することができなくさせた。
「……ぁ」
耳にレイの小さくあえぐ声が響く。レイの手から逃げるように、立たせた膝の間に身体を入れ、唇で蕾を刺激し、舌で愛撫しながら、指を動かした。レイの両手がシーツを這い、みちるの身体を探している。
「……まっ……とめ………とめて、みち……とめて」
深く深く奥を求めていると、みちるに辿り着けないレイが、苦しげに声を上げた。
「痛い?」
薄暗い光がぼんやりとつつむレイの身体。両手がまだ、みちるを探している。左手でその手を握りしめた。
「レイ」
「……手を握ってて……じゃないと……嫌なの」
初めてのセックスの時、レイは快感の海に溺れてはくれなかった。みちるが上手くなかったから。レイの手を握ることなく、痛くしないようにすることばかりを考えていて、レイがどうしてほしいなんていうことを考えていなかった。不安げな思いに気が付いてあげられなかった。2度目の時に、レイが手を繋いできて、放してくれなかった。それからは、指を中に入れてから達するまで、左手でレイの手を握りしめるということが暗黙の了解になった。
「ごめんなさい」
「……………抜いて…………」
細く長い針で、胸を刺された気がした。握りしめた手は震えている。怖い思いをさせてしまった。ゆっくりと指を抜くと腰が痛そうに逃げた。
「レイ」
そっと身体を抱きしめようとしたら、柔らかく拒絶されて、背を向けられる。
「……ごめんなさい、レイ」
「…………もう……」
うずくまる裸体。ひんやりとした空気じゃない理由で身体は震えている。泣きそうになった。レイを想っていることのすべてが、レイを喜ばせる訳じゃない。繊細な性格でありながらも、感情を出さない彼女をちゃんと、わかっているのに。まだまだ、足りていないみたい。
「辛い思いをさせて、ごめんなさい」
羽毛布団で身体を包み込み、背中を抱きしめた。うずくまっている手に触れ、そっと握りしめると、指を絡めてきてくれる。
「…………ごめんなさい、みちるさん」
「レイが謝る必要はないわ。私が悪かったのよ」
きつく抱きしめて、肩にキスをする。
「…………私がみちるさんに触れたせい?嫌なことをしてしまったの?」
レイはみちるが愛撫に没頭したことを、嫌なことをした報復か何かと勘違いしているのかもしれない。
「違うわ、レイ。嬉しかったの。……レイが私の身体に触れてくれることなんて、なかったから。嬉しくて、でも戸惑って。レイが欲しくなって……愛しくなって、気持ちよくしてあげたくて……」
声に出してしまえば、みちるのエゴのせいだって思い知らされる。今後拒否されても、仕方がない。みちるも、誘う自信がなくなってしまう。
「………私、みちるさんのこと、好きよ」
「え?」
みちるのことが好きなんて、一度も声に出したことないのに。
聞き間違えたかもしれない。だけど、聞き直せない。
「だから、触れていたいの。本当はみちるさんのことを抱けたらって思う……けど。ちゃんとできる、自信が…ないから………」
初めて好きだと言ってくれたのに。視線を合わせないようなところがまた、レイらしい。
「レイ、こっち向いて。お願い」
みちるは耳元で懇願した。肩を引き寄せると、渋々といったように向かい合ってくれる。
「私の身体に触れてくれるのなら、それだけで、私は気持ちがいいの。声に出して好きだと言ってくれたら、とても心地いいわ」
「…………私もよ」
それから、レイはみちるの身体の上に乗って、優しくキスをしてくれた。レイからキスをしてくれたことなんて、もちろん今までなかったこと。小さな明かり一つだけなのに、目の前が真っ白になった。そのめまいがどうしようもなく心地よくて、このまま死んでもいいかもしれないって本気で思った。





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Date:2014/12/24
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