【緋彩の瞳】 新しい記憶 END

緋彩の瞳

マリみて、舞乙、ワンピ

新しい記憶 END

「………ナミ?」
ずっと泣いていたナミは、いつの間にかロビンの身体の上で、すーすーと寝息を立てていた。
額に貼られた傷テープが痛々しい。世界政府を相手にか弱い女の子をこんな目に合わせてしまい、今さらながら本当にごめんなさいと心の中で詫びた。

“私はロビンが好きなの”

よくわからない。

恋っていう意味での好きだと言われても、本当にどうすればいいのかわからなかった。
いろんなことがあり過ぎて、今は冷静にナミの言葉を受け止める余裕がない。
“嬉しい”と言って笑って済ましても、たぶん許してはもらえない。
それに曖昧にしたまま、また同じ船に乗れそうにもない。

「……ナミ」
名前を呼ばないようにしていたはずなのに、彼女の顔を見て自然と名前が出てきた。ちゃんとこの子は“ナミ”であると身体がインプットしている。航海士さんではない、ロビンにとっては大切なナミになっている。

無防備に寝息を立てて寝ている。
ロビンに信頼を預けて、安らいでいる証拠。
誰かにこんな風に安心や信頼を預けられたことなんて、今までに一度もない。
誰かの体温を感じることが、こんなにも落ち着くなんて思わなかった。
不快だと思わないこれは、たぶん、ナミという存在を大切に想っているからだと思う。
だけど、それはナミがくれた好きと同じかどうかはわからない。

わからない。
でも、悩むことが嫌ではない。
守りたいと思える仲間ができて、仲間から好きだと言われた。
こんなどうしようもない人間のために泣いてくれる、心優しい年下の女の子。
「………ありがとう」
人から優しい気持ちをもらうなんて、一生ないだろうと思っていたのに。
誰にも存在を知られず、地味に生きていくだけで精いっぱいだったのに。
だから、本当にどうすればいいのかわからない。
「……ありがとう、ナミ」
起こしてしまわないように、そっとそっと髪を撫でて目を閉じた。
穏やかな気持ちで誰かを抱いて眠ることは、人生で初めての経験だった。







「もう痛くないか?」
「えぇ。おかげさまですっかり」
丸2日間、思うように身体は動かなくて眠ってばかりだったロビンは、チョッパーの問いかけにニコニコと微笑んで答えている。
「そうか!よかったな!」
「ありがとう、チョッパー」

あーあ。

チョッパーまで名前を呼んじゃってるよ。
別にいいけれど。
「うぉぉお~~~~~!!う、うれしいぞ~~~~~~!!!!」
珍しくいつもと違う興奮をしているチョッパーに、ロビンは本当に楽しそうにニコニコしているんだから。
「なぁ、ロビン!少し身体を動かした方がいいぞ。俺、今からフランキー一家の怪我の様子を見に行くんだ。一緒に行くか?」
「ふふふ。そうね、一緒に行こうかしら?」

…って、ちょっと待って。

ロビンの傍らでそのやり取りを見ていたナミは、思わずロビンの肩を掴んだ。
元気になって早々、いきなりチョッパーとお出かけって……こっちが先じゃないの?
「ナミ?ナミも行く?」
……ついでなわけ?
「ロビン!もう、俺は二度と目を離さないぞ!男の約束だぞ!」
「ふふ…大丈夫よ、チョッパー。どこへも行かないって約束をするわ」
どうやらチョッパーは、あの時、傍にいながらロビンを見失ったことを気にしているみたいだった。
「そっか……」
だから、ロビンはきっとチョッパーのその悔いを、今、解消させようとしているのだ。
邪魔するのも悪い気がする。
でも、離れたくはない気持ちだってある。
「どうする?ナミ」
ロビンはどっちでもいい感じで聞いて来たけれど、ナミは2人で行かせることにした。そりゃ1秒でも傍にいたい。ロビンがそのつもりでも、勝手に誰か悪い奴らに奪われないとも限らない。
でも、信じるっていうことが大事だって言うのもわかる。
「いい。私は待ってるわ。だから、帰ってくるっていう約束をして?」
小指を差し出すと、それは何なの?なんて聞いてくるから、ロビンの小指を取って絡めた。
「約束するときは、小指を絡めるのよ。ロビンはちゃんとチョッパーとお出かけをして、ここへ帰って来る約束を、たしかに私と交わしました。守れなかったら、ナミが死んでしまいます」
ロビンは眉をひそめて、死なれたら困るわ、なんて本気の声で呟いている。
「俺に任せろ、ナミ!」
「ははは。仕方ない!行っておいでよ。ここで待ってる」
信じている。
約束を果たすっていうことをロビンがちゃんと守ってくれたらいい。
「……ありがとう、ナミ」
ロビンもチョッパーに申し訳ない気持ちがあって、それを解消させたいはずだから。
わだかまりは早くなくした方がいい。
2日間、ナミはロビンにくっついて一緒に寝ていたわけだし、それを許してくれたのだから、信じられる。
「行ってらっしゃい、気をつけてね」
「えぇ」
チョッパーはもう馬のように走りだす勢いだ。
ナミはロビンを見送って、ルフィたちのいる男部屋へ向かった。



フランキー一家の怪我の治療をするチョッパーの手伝いを終え、ゆっくりと街を歩いていると、チョッパーが本屋を見つけて立ち止まった。
「ロビン、本屋があるぞ」
「えぇ。一緒に入る?」
「入るぞ!ロビンと一緒に入るんだっ!」
アクアラグナで海沿い側はあちこちひどくやられていたけれど、奇跡的にも本屋などが立ち並ぶ区域はひどくはなかった様子。ロビンは人間型になったチョッパーと手をつないだ。
「いいわ、一緒に入りましょう」
「おぅ!」
あの時、きっとチョッパーはあちこちを必死になって探し回ってくれたに違いない。何も言わずに消えたのだから。
「チョッパー、お金持っているの?」
「最初にこの島に来たときにナミからもらったお金、まだあるんだ。医学書を買うぞ!」
ロビンは約束どおりにチョッパーにぴったりくっついて、自分の興味のある本など一切手にすることなどなくお店を後にした。背中の青いリュックに本を詰め込んだチョッパーの満足そうな顔を見て、ついホッと溜息をついてしまう。
「ロビン、本は買わないのか?」
「いいわ。まだ読んでいる途中の物があるから」
「そうか?」
トナカイ型になったチョッパーとゆっくり歩く。身体の痛みはずいぶんと楽になっていて、歩いて改めてゆっくりと街並みを見ることが楽しかった。
「海列車の汽笛の音だ」
少し離れたところから、汽笛の音がする。チョッパーが小さな耳をピクピクさせて立ち止まった。
「そうね」
「なぁ、ロビン。あの時ナミは……必死になって、海列車を止めようとして追いかけたんだ。ナミも酷い怪我をしていたのに、どんな相手でも戦ってロビンを取り戻すって、ブルー・ステーションまで行ったんだ。ナミが叫ぶ声、聞こえたか?」
「………ごめんなさい。何も聞こえていなかったわ」
チョッパーは、汽笛の音を聞いて思い出したみたい。
ナミが泣きながら海列車を止めようとして、ロビンの近くまで来てくれていたらしい。
想像するだけで、いたたまれなくなる。
ナミもチョッパーも、他のみんなもきっと本当のことを知ったらそういう無茶をする。
だから何も言わなかった。
アイスバーグに事情をすべて話したのは、おそらく彼もすぐに殺されるだろうと思っていたからだ。同じ死にゆく運命ならば、せめて誰かに聞いて欲しかった。
こんな“ニコ・ロビン”にも守りたい仲間ができたということを。
アイスバーグの命を犠牲にしても。
世界中の人間を犠牲にしても。
まさか、ルフィたちが騒動の中でアイスバーグを助けて、彼がナミにすべてを伝えてしまうとは全く想像していなかった。
「泣きながら怒っていたぞ、ナミは」
「そう。みんなに痛い思いをさせてしまってごめんなさいね」
アクアラグナにやられたこの街の傷が深いように、きっとずっとナミたちの傷は残る。
「違うぞ!ロビンが一番痛い思いをしたんだぞ!何も言えないことの方が、何より一番痛いんだ!ナミは……それを怒っていたんだ」

……本当に、ナミは。
優しすぎるんだから。

「もう二度としないわ」
「約束だぞ、ロビン。ナミは怒ると怖いんだ」
「えぇ、御蔭さまで身に染みたわ」
チョッパーの角を撫でて、フサフサした毛をくすぐる。
「よーし!俺もロビンと約束をしたぞ!」
チョッパーはロビンの周りをぐるぐると走って角でロビンの腰を何度もつついた。
「ありがとう、チョッパー」
あのとき守れなかった約束と、これからも守り続ける約束。

じんわりと胸が温かくなる
契約ではなく
これは約束
裏切りのない、信頼と信頼を見えない糸でむすぶこと

ナミの存在が心の中で大きくなっていく
早く帰って、ナミが笑顔で迎えてくれる、その声を聞きたくなった。


夜に勢いで始まった宴会、ナミとゆっくり話をしようと思っても、周りのにぎやかさに負けてひとまず今までのお礼や、少し前向きに考えられそうだと伝えるチャンスを少し逃してしまった。ロビン自身は焦ってはいないけれど、何となく今のタイミングならちゃんと気持ちを伝えられる気がしていた。でも、周りの雰囲気を抱いたままだと勢いを借りたようになってしまう。ひとり先に心を落ち着かせようとにぎやかな場所から離れると、背後から声をかけて来たのは青雉だった。
エニエス・ロビーで一度も姿を見せなかったから、それがなんとなく不思議だったけれど。
やはり彼はちゃんと先を読んで、ロビンを確実に捕まえに来たのだろう。


ここで殺されるのなら
もっと早く、ナミに伝えればよかった
好きだと言ってくれて、ありがとう
私もそんなナミが好きだと
今はまだ、死にたくないと強く想う
言わなきゃいけない言葉がある
伝えたい想いがある
まだ、死ねない

それが青雉に伝わったのかはわからない

彼はエニエス・ロビーを崩壊させた麦わらの一味がすぐそばにいるにもかかわらず
誰にも手を出さずに去って行った

彼がいなくなり、背筋を冷やす汗の気持ち悪さが襲う
すぐにでもナミに会いたい
いつ何があるのかわからないのは、これからの旅も同じなら
少しでも、今の気持ちを伝えておかなければいけない



「ロビン、見つけた」
夜、成り行きで始まった宴会は、ウォーター・セブンの住民のほとんどが参加をして、凄い騒ぎになっていた。ロビンは仲間の間で楽しそうにお肉を食べていたから、安心して一度水着から服に着替えて戻って来ると、どこにも姿が消えていて慌てて探しまわった。ごった返す連中の間を縫ってようやく見つけたロビンは、賑やかな輪を離れて誰も目につかない広場の片隅。
「どうしたの、ロビン?」
「……ナミ。何もないわ」
「また嘘吐いて。何か嫌ことでもあったの?」
うっすらと頬を伝うのは、冷や汗だ。何があったのかはわからないけれど、ロビンの眼は何かうろたえているようでもあった。
誰か…海軍が追いかけて来たのだろうか。
「何もないわ。…少し酔ったから、醒まそうと思って歩いていたの」
「……嘘でしょ。誰かに会ったの?」
ロビンは酔っていない。赤い顔ではなく、蒼い顔色なのだ。しっかり立っているわけだし。ナミに言えないことでもあったみたい。
「本当に何も。……信じて」
ロビンが言う“信じて”という言葉。ナミだって疑いたいわけじゃない。
「本当に信じていいんだよね?」
「えぇ。何もないわ」
優しい瞳が重なって、吸いこまれそうになる。ロビンを今信じてあげないと、この先何を言われても疑い続けなきゃいけない。そんなの嫌だ。
「わかった。酔い覚ましに少し歩こうか」
「そうね」
ロビンの手からグラスを奪って、その手を引っ張った。薄闇が始まり木々の影も闇へと吸い込まれていく。足元だけがわずかに確認できる宴会の光だけを頼りに、ロビンの手を引いて静けさだけを求めて歩く。
「大丈夫?ナミがいないと、みんな寂しいんじゃない?」
「気が付かないわよ。あれだけうるさく騒いでいたら」
ルフィたちの騒がしい声が遠くになるまで歩いたら、小さなベンチがひとつとそれを照らすような電灯がひとつある場所にたどりついた。
「酔いはどう?大丈夫?」
「えぇ」
ベンチに腰をおろして、隣に座ったロビンの背中を撫でる。ゆっくりと息を吸ってため息を漏らすように吐きだして、ナミに微笑みかけてくれる。何も心配しないでと、光に照らされた瞳が訴えていた。
「チョッパーとの買い物、楽しかった?」
「え?えぇ」
ルフィのおじいちゃんが現れたり、フランキーが船を作ってくれるとかで騒いだり、色々バタバタしていたせいで、ロビンとゆっくり2人になる時間を逃していたから、静かな場所を選んでよかった。まぁ、ナミはナミでプールに出ていたからロビンが悪いわけじゃないけれど。
「いいな~。明日、買い物に行こうね。今度は私に付き合ってもらうんだから」
「えぇ、いいわ」
「フランキーが作ってくれる船に入れる豪華な家具も買って、あと、服とか見たいな」
「ふふふ。楽しみね」
見上げる空には、二つの目では入りきらないほどの星が埋め尽くされている。
一つ一つを指差したら、ロビンはそれがどれを指差したのかわかってくれるだろうか。
そんな事を考えたらおかしくなった。
そこまで以心伝心になりたいわけじゃない。心を読める人間になりたいわけじゃない。
ただ、思う気持ちが伝わっていればいいだけだ。
「どんなにでっかい船が出来ても、女部屋はひと部屋にしろって言ってあるのよ」
「そう」
「毎日、同じ部屋で寝るんだからね。これからも」
「そうね」
「流石に、ベッド一つだけでいいとは言えなかったけれどさ」
ロビンの肩に頭をのせて、それからゆっくりと細い腰に腕を回した。
シャツ一枚隔てて、じんわりとロビンの体温が腕に伝わってくる。
「そう?そう言えば、メリー号には一つだけだったわね」
「でも、一緒に寝たことなかったじゃん」
「言われてみれば、そうね。私が隣にいるとナミの警戒心が解けないと思って」
「そんなもん、あっという間になくなってたんだけど」
「なら、そう言ってくれたらよかったのに。仲間になるって言ったときに、監視するって言っていたから」
うわ、そんなことまで覚えているんだ。
「あ、もうそれ、なしだから!」
「ふふっ。あらそう?監視してくれてもいいわよ?」
意地悪に笑うロビンの息がナミの頬をくすぐるから、ぷーって頬を膨らませて見せた。
「監視はしないけれど、ずっとそばにいるし、いてもらうし」
「……そうね。約束だものね」
小指がナミの髪を掬った。くすぐったさと気持ちよさと。
「好きだから、ロビンのこと」
「ありがとう」
「ずっとずっと好きだから」
「私も、ナミのことが好きよ」


……
………え?!


死ぬかと思うほど心臓が飛び跳ねて、ロビンの肩から頭をあげてじっとその目を見つめる。
「ロビン、なんて言った?!」
「ナミのこと、好きよ」
ニコニコして。あぁ、でも、その頬笑みはチョッパーに向けていたそれと同じ笑み。
「あのさ……悪いけれど、ロビン。私は馬鹿だからものすごく前向きな意味で“好き”っていう意味を捉えているんだけれど。私はロビンのことを恋って言う意味で、つまりその……触れたいとかキスしたいって思っている意味での好きなんだよ?“私も”、なんてさらりと言ってはいけない意味なのよ?」
すぐさま全否定されても嫌だけれど、浮ついた気持ちを持って期待して、後で誤解だった方が立ち直れない。だから、こういうのはちゃんとした方がいい。
「わかっているつもり。……でもそうね、ちょっと温度差があるかもしれない」
言われてすぐさま、“ずっこん!”って心臓に重たいパンチを食らった。
そのままロビンの膝の上に頭をのせて、倒れて死んだふりをしてみる。
「ナミ?」
「……ううん。いや……返事はいつでもいいって確かに言ったけれど。もう少し夢見ていられる時間が欲しかったなって」
がっかりな気持と、ロビンの膝枕の心地よさ。
あぁ、なんて生殺しなことを。
「待って、ナミ。温度差はいつか解消されるわ。私だって、前向きな意味で言ったのよ?」
あ、なにこれ。
なんだかすごく温かいものが身体中を駆け巡ってくる。
ふわりと撫でられた髪が、自分のものなのかよくわからないくらい、幸せって言う感情がそこから流れ込んでいく。
「……その言葉、本当に信じちゃうよ?」
ゆっくりと起き上がって、ロビンの顔に顔を近づけて呟いた。
「信じてもらわないと困るわ」
「本当?」
「えぇ」
「私、愛してるって言う意味のキスがしたいんだよ?」
今にも唇が触れそうな距離に近づいた。
嫌なら、今言わないと間に合わないよ、ロビン。

……
………
ロビン?

「……して、…くれるかしら?」

かすかなつぶやきが聞こえてきて、ナミは雷に打たれた。
恋って怖い。
雷が腰に来て、砕けてしまう。

「ロッ、ロビ……目!……目っ…とととっ、閉じてっ!」
思いもよらないロビンからの誘いにうろたえながら、ナミは震える手をロビンの肩に置いて、ゆっくりとロビンの唇に震える自分の唇を押しあてた。
柔らかい体温を、唇で感じる。
心から好きな人とするキスは、2人だけの空間を切り取ったみたいで、とにかく言いようもないくらい泣きたくなる。
「……好き。ロビンのこと、好き。大好き」
背の高いロビンを見上げて、好き好きって何度も言った。その想いのすべてと同じものをロビンが持っていなくてもいい。
満天の星を指差して、同じ星じゃなくてもいい。ただ、綺麗だと言う想いが同じであれば。
愛なんてきっと、そんなものなんだから。
「ナミ、私はあなたのために生きてみようと思うの。もちろん、みんなのことも大好きで大切だけど。私のことを好きだって言う人と巡り合えたのなら、私はそのために生きてみようと思うの。今は……こういう返事しかできないの」
「……それさ、もしゾロとかサンジ君が好きだって言ってたら、同じ返事したの?」
なんだか意地悪なことを聞きたくなってしまう。もちろん好きな気持ちは変わらないけれど。
「うまく説明できないけれど。きっと……ナミだからね」
指先でくすぐられた頬が熱い。熱過ぎて痛いよ、ロビン。もっとキスしちゃいたいよ。
「私、ロビンのこと大好き。ずっとそばにいる。私が守ってあげる。ロビンのためにもっと強くなるから」
光に照らされたロビンは、ニコッと微笑んでそれから少しだけ涙を溜めていた。
「ありがとう、ナミ」
ゆっくりと流れおちる涙を唇でなぞって、音を立てて頬にキスをいっぱい降らせる。
「くすぐったいわ」
言いながら、ナミの背中に腕を回してくれるから。
ナミは力強くロビンを抱きしめて、もう一度キスをした。

水の都“ウォーター・セブン”

静けさのなかで、2人だけ。

たった今始まった愛を、2人だけでひそかに祝った。


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Date:2015/02/01
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