【緋彩の瞳】 風紀指導

緋彩の瞳

マリみて、舞乙、ワンピ

風紀指導

「チョッパーが一緒に本屋に行きたいって言うから、私も降りるわ」
「ふーん」
「ナミ、一緒に行く?」
「本屋でしょ?うーん……あとで落ち合う」
「そう」

まったく、ロビンは。

どうして先にナミを誘わないで、さっさとチョッパーと出て行こうとするのかしら。
2人で手をつないで服を見ようとか思わないかな、普通は!
そんな事をナミが考えているなんて、全然気が付いていないロビンは、ドレッサーを広げて、いそいそと部屋着を脱ぎ始めた。
細いライン、ムラムラせずにいられない背中、触りたくなる首筋に艶めいている肌。

絶景


……
………

「……ちょっと待って、ロビン!」

思わず襲いそうになるのを理性で押しとどめていたけれど、当然のように網タイツを履いてきわどいタイトスカートを着こなしたロビンに思わずクレーム。
「何?」
「なんてイヤらしい格好するのよ!町に出るのにそんな短いスカート穿くな!」
毎度毎度ながら、なんでこう、男の視線を浴びるような服を選んじゃうのかな、ロビンは。
「……イヤらしいって思っているのは、ナミだけじゃないの?」
いたって冷静で軽蔑しています、みたいな声を出したロビンは、ちらりとこちらを一瞥。
胸元ギリギリの襟を立てて、“よし”なんて呟いてる。
「よし、じゃないでしょ、ロビン!」
最近のロビンは、ナミが少々大声をあげても何ら動じない。いや、まぁそれは初めからそうなんだけれど、ナミがロビンのこと好きだって知っておきながら、よその男にその綺麗な足や胸元のチラリズムを惜しみなく提供してくれちゃって。

わかっとんのか、こらぁ!

「……なぁに、ナミ。あなただってホットパンツ穿いてるじゃない」
「小娘のホットパンツは健康的でしょ!ロビンのは、セクシー過ぎて危ないでしょ!」

脱げ、この野郎!
ナミはずんずんとロビンに近づくと、セクシーな黒の大きく胸元が開いたシャツをはぎ取ってやろうと手をかけた。
「ナミが一番の危険人物よ」
ボタンを一つ外そうとすると、即座にハナの手がナミの手の甲をぎゅっとつねってくる。
「いたっ!放してよ、ロビン!」
この船のクルーの風紀を守るのは、航海士の仕事だってこと、わかってるの?
いやらしい男に目をつけられたらどうするって言うのよ?!
「いやよ、チョッパーを待たせてあるの。せっかく着たんだし、問題ないわよ」
「ある!だいたい、そのスカートの下!どんな下着つけてるの?!Tバックだったら許さないわよ?!」
許すも何も、さっきロビンがスカートを穿くときにちゃんとチェック済みだ。
もう鼻血出してしまうくらい、セクシーなTバック。
「許さないって……ラインが出るから仕方ないわよ」
「却下に決まってるでしょう!」
「ナミ、大声出さないの」
ハナの手がナミの手と頭をペンペンと叩いてきた。控え目の痛さだけれど、ロビンがナミを追い払うときはこうやって、ハナの手でナミをペンペンするのだ。

子供扱いしてくれて。
夜は可愛らしく鳴くくせに!

「嫌よ。着替えないなら今すぐ襲うわよ?」
「……本当、ナミが一番の危険人物だって、何度言わせるの」
ハナの手が一気に増えて、断固拒否的にナミをがっちりつかんでくる。
「嫌だ!嫌だ!嫌だ!認めない!着替えてくれなきゃ、やだやだやだやだやだ!」
身動きとれなくなったナミは、それでも認めてやるものかと3歳児のように駄々をこねて見せた。
「チョッパーがいるから大丈夫よ」
ロビンはテンガロンハットをかぶって、コロンを手首につけると鞄を持って出て行こうとする。

この阿呆!

「私の大好きなロビンが、不特定多数の人間にそんな格好を見せるなんて嫌に決まってるでしょ!!!!どうしてわからないのよ!この阿呆!」
言わなきゃわからない阿呆には何度でも言うしかないのだ。
愛され慣れないロビンは、本当に疎い。
「……お口の悪い子なんだから」
出て行こうとしたロビンは、振り向きざまにため息を漏らした。
そしてやっぱりドアを開ける。
「ロビッ…!」
叫んだら、ハナの手が口をふさいできた。
「チョッパー、ごめんなさい。タイツ、破けているみたいだからすぐに着替えなおすわ。あと5分だけ待ってもらってもいいかしら?」
前かがみになりながら、どうやら女部屋の外で待っていたらしいチョッパーに待つように言っている。
前かがみになると、ますますお尻のあたりが危険すぎるじゃないの!
見ちゃうでしょうが!

「航海士さんのご命令通り、着替えればいいのね?」
花びらが舞って、ハナの手の拘束が消えた。再びドレッサーの前に戻ってきてくれたロビンは、怒っているような低い声でナミを静かに責めてくる。

うわ、怖い。


「………せめて、上着を着てください」
ハンガーに掛けてあったロビンの皮のジャケットを取って、ナミは恐る恐る渡してみた。
無言で受け取ったロビンは、さらに手を伸ばしてデニムを取り出している。
「あ、……その…助かります」
へそ出し、胸の谷間出しのシャツにタイトスカートよりは、ジャケットにデニムならばまぁ、良いかな。
ロビンを不機嫌にさせてしまった方が、あとあと厄介な気もするけれど。
「あ、ちょっと!見せて!」
着替えている姿をがっつり見ておこうとすると、イヤらしい心が通じてしまったのか、ハナの手で目隠しをされてしまった。
「ナミって……よくわからないわ」
服を脱ぐ布の摩擦音が聞こえてくるから、ちゃんと着替えてくれているのだろうけれど。
「……だって……好きだもん。ロビンをイヤらしい目で見ていいのは私だけよ?」

そこのところ、わかってる?

気配が近づいてきたから、本物の手でペンペンされるんだろうなと思って気合入れていると、不意打ちに唇を奪われた感触が襲った。
「…………ナミも背中が開いたキャミで街を歩くの、少し控えたら?」

うわ、ちょっ!

まさか、ロビンからキスしてきた?!
って、この目隠しはずしてよ!
スイッチがオンになったわよ?!
本屋なんて行ってる場合じゃなくなってきちゃったわよ?!

「ロ、ロビン~~?!」
ハナの手が目と、いつのまにかまた身体もホールドしていて動けない。

「おまたせ、チョッパー。さ、行きましょう」


ドアがバタンと閉められる音。
コツコツとヒールの音が遠のいて行く。



ひどいことするわ。



1分ほどでハナの手は散って解放されたけれど、
ナミはしばらく腰が砕けて動けなかった。


ロビンの愛情表現は、ちょっとわかりにくいんだけど。


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Date:2015/02/01
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