【緋彩の瞳】 My love END

緋彩の瞳

その他・小説

My love END

「何?」
「………うん。ちょっとね」
英字新聞を流し見ながら緑茶を飲んでいると、玄関が開く音がした。
時計は22時を回っている、みちるとレイと3人でご飯を食べて、ようやくマンションで1人、新聞を読みつつ、ほっとする束の間のはずだった。ソファーに座るせつなの肩に温もりが舞い降りてきて、サラサラと亜麻色の髪が視界に流れ込んでくる。
「たまには泊まろうかなと思ってさ」
「そう?」
「ついでに、たまには一緒にお風呂入る?」
「そうね」
「久しぶりに、セックスしよう」
「そうね」
シャツを引っ張り、後ろから乱暴にボタンを外されるから、せつなは新聞を折りたたんでテーブルに放り投げた。
「高校は楽しい?」
「うん、うさぎちゃんたちと同じクラスで、楽しい」
「もう、1人じゃないのね」
「遅刻も1人じゃないよ」
「あら……いい加減、直しなさい」
「ここのマンションからは遠いし、明日、起こして」
ブラを乱暴に外して、ひんやりとした手のひらが乳房を包み込む。腕を伸ばして、その亜麻色の髪を持つ、せつなが愛していると思う頬に触れた。少しだけ汗をかいている。
「美奈子、何かあった?」
「………レイちゃん、少し丸くなったよね」
「丸く?」
「丸いって言うか、みちるさんに毒されてるっていうか、ちょっと、過保護が伝染してるみたい」
「あら、そうなの?レイに何か言われたの?」
乳房を愛撫する美奈子の温もりは、言いようもなく優しい。愛というものを、美奈子がどれほど大切にしているか、ちゃんと心に伝えてくれる。
「せつなさんは……私のこと、愛してるの?」
「いやだ、何?レイは何を言ったの?」
「もっと、愛されていることを、自覚しろなんて、上から目線だった」
美奈子の真面目な声に、せつなは何か笑いがこみあげてきて、耐えきれなくなって笑ってしまった。
「笑うところ?」
「あのレイが?それ、美奈子は笑わずに聞けたの?」
「だって、目がマジだったもの」
みちるの教育のおかげだわ、なんて。せつなはひとしきり笑って、それから美奈子の腕を手に取った。
「美奈子、あなたの好きになさい。私の感情なんてどうでもいいわ」
「うん………私は、愛するだけよ」
「えぇ」
「愛されたいとか、ないから」
「それがいいわ。あなたの自由よ、美奈子」

好きな時に来て、好きなようにキスをして、好きなようにセックスをすればいい。


「じゃぁ、お風呂入ってセックスしよう。たまには、私の身体を抱いてくれてもいいよ」
「………あら、自覚するつもりあるの?」
「たまには、ね」


美奈子が愛するということだけに突き進むのであれば

せつなはそれを愛するだけだから




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Date:2015/03/10
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