【緋彩の瞳】 一進一跳 END

緋彩の瞳

絵里×海未小説[ラブライブ!]

一進一跳 END

「私のこと、好き?」
「はい。大好きです」
「私は海未を困らせるだけの存在じゃない?」
「……困ることは、多々ありますが」
「傍にいたいだけの好き?」
「いいえ。絵里と触れ合って……。恋人として傍にいたいんです」
「私だけが望んでばかりだわ。キスも、こうやって一緒にお風呂に入ることも、身体に触れることも。本当は無理しているの?」
「違います。絵里が好きで、その…好きだから、恥ずかしいんです」
「………本当にそれだけ?」
「もちろんです」

“疎い”って言うのも素直に認めてくれてもいいのに
なんて心の中で思ったけれど、“疎い”って自覚できないことが“疎い”んだろうな。

「……私のことが好きなら、たまには海未から誘ってくれてもいいのよ?」
真っ直ぐで真剣な瞳とは相反するように、首の方からだんだんと顔がさらに真っ赤になっていく。
「な、な、な、何をですか?」
「手を繋ぐことも、キスをすることも、抱き付いてくれたっていいし、私の身体に触れてくれてもいいわ。私は別に電気を消して欲しいとか思わないし」
「わ、私からですか?」
「好きなのでしょう?」
「………そ、そんなことをしたら、心臓がっ」

メンドクサイくせに
真面目で
変なところは素直で

「私だって、たまには海未からして欲しい。いつも何をするのも私から。海未に誘われたい」

“無理です!”

今度は涙目になってそんなことを言うんだろうな、なんて想像するのはたやすい。
だからあとは冗談だって笑って見せるだけでいい。

「………わ、わ、わかりました」



……
………

「え……う、海未?」
「尽力いたします。そ、それで絵里が楽しいって思って、その、私と一緒にいてくださるのなら」
「いや、尽力って…」

どこまで真面目なの?

「えりっ!」
両手に包まれたままの頬が、熱くなっているのはわかっている。だけどその手を放してって言えないし、言いたくない。
吸い寄せられるその瞳にただ、まっすぐ見つめられる
それだけでフラフラするしクラクラする
本当、海未は天然で
無駄に間違えた方向で、人を引き寄せる目力があるから

「っ?!」
いきなり名前を叫ばれて
目を閉じもせずにキスしてきた

のぼせあがった身体は、あまりの驚きで
唇が触れ合った距離のまま見つめ合って


心臓が止まる直前まで
いろんな感情が昇天していった



「ほら、冷やして」
「あ、ありがとうございます」
「……海未、私を殺す気?」
「すみませんでした」
「……でも、嬉しかった。それにもう、今更、裸見られたくないとか、言わせない」
2人してのぼせた後、這うようにしてバスルームから抜け出した。裸が恥ずかしい、だとか、見られたくない、だとか、そんなことを言っている場合ではなかった。タオル1枚身体に巻き付けて、フラフラと冷蔵庫に辿り着いて、水を飲み、そして、その恰好のままでベッドに倒れ込んだ。
手に持っていた冷却シートを海未のおでこに貼って、身体に巻き付けたタオルを勢いよく剥がしてしまう。
「わっ……え、絵里、何を?」
「いや、流石に今日はやめる。これ以上のぼせたら死ぬわ」
したかったけれど、身体の火照り具合はある意味もう、十分以上。海未にこれ以上汗を掻かせたら、いや、そう言うことをしたら可愛そうなことになるくらいはわかる。
「えっと、裸なんですけれど」
「わかってる。私も裸だもの」
「思い切り、電気付いています」
「当たり前でしょ。だけど、こうしていたい」

熱くなった身体。絵里も身体に巻き付けたタオルを取って、その身体を抱きしめた。

「…………絵里……」
「海未とこうしていたい」
「………絵里……」
「嫌?」
「…………絵里はいつも、私に“嫌?”って聞いてきますね」
「だって……」

抱きしめた素肌は、絵里と同じようにまだ熱くて
抱きしめ返してくれた腕も熱くて
初めて間近で見る海未の乳房
顔を埋めて深く息を吸ってみる
絵里と同じ匂いがした

「私は臆病で、知らない世界に飛び込む勇気を持ち合わせてなくて、誰かに……絵里に強引に連れて行ってもらわないと、何一つできなくて。自分の気持ちさえ、どう表現すればいいのかわからない、愚かな人間で……」
「……海未?」

絵里の濡れた髪を手串で梳くように撫でるその指の力
弓を引く
あの繊細な指
とても心地がいい

「だから、嫌だと言う気持ちではなくて、臆病なだけなのです。絵里と一緒に何かをすることを、嫌だと思っているわけじゃないんです。ただ、絵里に、新しい世界へ連れて行ってほしいっていう他力本願が、そうやって不安にさせているのですね」

海未の性格はジェットコースター

恥ずかしがりやで真っ赤な顔で視線を逸らして逃げるくせに
こんなときは素直で
カッコよくて
優しくて

「………このまま、こうやったまま眠ってもいい?」
「はい、いいですよ。絵里がぐっすり眠るまで、電気を付けておきます」
「それで、朝、起きて。元気だったら、海未を抱いてもいい?」
「………私が絵里を抱くんじゃなかったんですか?」
「えっ?」
「尽力いたしますと、言いましたよね?」

ジェットコースターってブースターが付いていたのだろうか

「……海未が?」
「はい」
「私を?」
「はい、絵里を」
「……………朝?」
「朝です」
「明るいところで?」
「明るいところです」
「海未もちゃんと裸になってくれる?」
「もちろん、絵里1人だけなんて、しません」

ドキドキ鳴る心臓はまた、軽いめまいを起こしそうな痛みさえ感じて
心地よくて

「海未って本当、よくわからない子だわ」
運動神経のいい男前とヘタレと真面目と素直と、恥ずかしがりやなくせに、恥ずかしいでしょ?って思うことを平気で言ったりする天然で。
「絵里もです」
「………いや、海未に言われたくないけど。まぁ…いいわ」

心地のいい胸の高鳴りと
海未の体温と
頬に触れる柔らかい乳房の感触


「お休み、海未」
「お休みなさい、絵里」

1分もしないで眠ってしまいそう

もったいないような
嬉しいような
幸せすぎて

明日が怖いような
楽しみなような







ほら、負けないよね!↓↓
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Date:2015/07/25
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