【緋彩の瞳】 Because I love you END

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ダージリン×アッサム〔ガルパン〕

Because I love you END

 鼻歌交じりにバニラは紅茶を淹れている。絶望した表情で見つめているオレンジペコと、俯くだけのアールグレイ。いつもはダージリンとアッサムが先に来ていて、手際よく紅茶を淹れてくれるのだが、珍しく、2人はまだ来ていなかった。
「きっと朝から、イチャイチャしているのね」
「………バニラ、朝からやめてくれる?」
「あらやだ、アールグレイ、嫉妬?」
 何がそんなに楽しいのか、バニラはいつになく機嫌がいい。明日の休みにクリスマスのプレゼントを買う約束をさせられたから、そのせいなのかもしれない。
「バニラ、いつまで蒸らしているの。さっさとティーカップに淹れて」
「え~?濃いのがいいのに」
「時間を計りなさい」
 苛立つオレンジペコの声。ティーカップを隠してしまいたいが、機嫌を損ねられても嫌なのでされるがままだ。じっと食べずに待っていると、小走りで2人がやってきた。何やら、アッサムがご機嫌斜めなのは遠くからでもわかる。
「おはようございます、お姉さま方」
「おはよう。遅かったわね」
「ごめんなさい。ちょっとバタバタと」
 バニラに淹れられた紅茶を見て、アッサムは一瞬眉をひそめてアールグレイを見つめる。悪いのは遅刻した方だ。
「ごきげんよう、お姉さま方」
「…………何を悪いことしたの、ダージリン」
「何のことでしょう?」
くっきり、はっきりと手型の跡が残る、ダージリンの左頬。それでも隠すことなく余裕の素振りのダージリンは、落ち着いて腰を下ろして、バニラからティーカップを受け取った。
「隊長なのに、情けないわね」
 叩かれた頬の左側に腰を下ろしているオレンジペコは、やれやれとため息をついてマズそうな紅茶を一口。本当にマズいのだろう。見ていればわかる。
「手を上げる方に問題があるのですわ」
「ダージリンが悪いのでしょう?」
すかさず、アッサムが食いついた。兄妹喧嘩を何度となく見てきたが、彼女が口喧嘩で負けたことはないのは良く知っている。
「不慮の事故だと詫びたわ」
「意図されたとしか思えないですわね」
「そもそも、そうだとしても、一体、何が悪いのかわからないわね」
「あら、そうですか。では、この場でどちらが悪いかはっきりさせてもよろしいんですのよ?」
 ダージリンが黙り込んだ。アッサムもそっぽ向いている。おかげでバニラのマズい紅茶を飲む羽目になったこっちのことなんて、どうでもいいと言った様子。
「………あらやだ、またアッサムが勝った」
「勝ち負けなんてございませんわ」
「アッサム、私が詳しく話を聞いてあげるわ」
「本当ですの?」
「メンドウな人を相手にすると言う意味では、私の方が先輩よ?何でも聞いて」

 それは誰を指すのだろうか。

それでも、楽しそうなバニラの声を聞いていることは嫌ではない。ダージリンに睨まれているような気もするが、砂糖を足して紅茶を飲み、そっちには顔を向けなかった。


バニラの柔らかい髪がふわふわ揺れるのと、アッサムが笑う横顔を眺めてため息をついた。




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Date:2016/08/28
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