【緋彩の瞳】 始まりの朝

緋彩の瞳

スポンサー広告

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

*    *    *

Information

美奈子×レイ小説

始まりの朝

 ほんの少し、掬われた髪
 それなのに、背中に流れる恋の痛み

 首筋を伝い
 心に沁みる
 恋の痛み

「なぁに、美奈?」
「………お帰り、レイちゃん」

 この世界が
 愛と言う星が
 マーズを、火野レイを導いて
 再び、巡り合えた
 
 奇跡と呼ぶことも
 運命と呼ぶことも違うような気がした

 この魂がヴィーナスを求め、幾度命を落としても
 それでも、また、あなたのいる星に生まれ変わるのだと

 強く求めた

 この胸にある恋の痛みは
 チリリと痛む想いは
 何度命を繰り返しても
 忘れたりはしない


「ただいま、美奈」
「私たち、また巡り合えた」
「残念ながら」
「残念?」
「そうよ……銀河には、美奈よりもずっといい人がきっと何億人もいるだろうに」

 その愛しい小指がなぞる髪
 感じる恋の痛み

 指の甲が頬に触れ
 ひんやりとした爪先に押し当てる唇

「何度生まれ変わっても、やっぱり、レイちゃんはレイちゃんだよね」
「……悪い」
「ううん……良い感じ?」
「何よ、それ」

 真っ白な世界
 始まりの世界
 いつか、見た景色

 繰り返される終わりと始まりの狭間

 それでも、何一つ恐れるものはないと信じられる

 必ず、眩しい光を求めて、差し伸べた手を握りしめてくれる
 必ず、ヴィーナスは傍にいる


「世界の終わりを見るときも一緒、始まりの朝も一緒」
「そうよ。あの王国で誓った、たった一つの約束だわ」


 必ず、あなたの傍にいる
 絶対に、離れない
 

「何度繰り返しても、絶対守るって言ったでしょ?」
「当たりまえでしょ」

 互いに誓った、大切な人のために捧げる命でも

 必ず、あなたの傍にいて
 必ず、あなたの星の元に辿り着くと

「レイちゃんの星の輝きは、私にだけ特別に光り輝くの。幾千万の星から、レイちゃんだけを見つけられる。必ず傍に、ずっと一緒に寄り添うことができるんだから」



 私もよ。



 その言葉は声に出さなくても、触れる唇の熱でじわりと伝わってしまうから


「お帰り、美奈」
「ただいま、レイちゃん」
「また、仕方がないから美奈といるわ」
「うん」

 きつく抱きしめて
 もっと抱きしめて

 言葉にしない代わりに、その眩しい光を強く強く抱きしめる

 愛と言う名の星
 何度でも、また、巡り合うのね
 




セラミュ 千穐楽記念

nick
緋彩の瞳
関連記事

*    *    *

Information

Date:2017/10/02
Trackback:0
Comment:0

Comment

コメントの投稿








 ブログ管理者以外には秘密にする

Trackback

TrackbackUrl:http://fireredfantasia.blog.fc2.com/tb.php/871-9581979b
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。